藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2008年11月04日

  

免疫

2008.11.4. 小腸で吸収された外部からの物質は、門脈を通って肝臓へ運ばれます。 全身に配る前に、最後の処理をする臓器ですので、免疫細胞も沢山、肝臓に集まっています。リンパ球の4分の1は、肝臓、別の4分の1は皮膚に存在するという論文を読んだことがあります。ま、実際、この手の数字は、ほんとうに正確に測定することは無理なので、そういう話もある、という程度に聞いておいた方がいいのですが、NK細胞に関していえば、ほんとに肝臓の血液中には、抹消血中よりも何十倍もの密度で存在しています。肝臓を突破されると、もう全身に廻りますので、免疫系の本丸のような臓器です。
さて、肝臓の機能の重要なものに、解毒作用がありますが、解毒の基本は「水に溶けない物質」を、「水に溶けるようにする」ことです。 水に溶ければ体内に滞留せず、尿として体外へ出すことができます。肝臓以外の臓器は、大脳皮質と直接、神経でつながっているのに、肝臓だけは、神経がつながっていません。肝臓の表面には痛みを感じる神経が存在し、急な運動をしたとき、お腹の右側がしくしく痛むのは肝臓が収縮するときの痛みです。肝臓には大量の血液があるので、急な運動による酸素不足や大量出血の際に、右が痛めば肝臓、左が痛めば脾臓が、ギュッと収縮して臓器内の血液を放出していると考えられています。 こういう例外はあるのですが、肝臓は殆ど痛みの信号を脳に送りません。 で、脳の方で、「アホ」な判断、決断をくだし、毒物なんかを食べたりすると、「怒る」訳です。 ところが、神経が直結していないので、直接、異常事態を脳に伝達することができません。 この時、情報伝達役として活躍するのが免疫細胞です。 肝臓が解毒作用に躍起となると、肝臓内のマクロファージが、皮膚にいる仲間のマクロファージにメッセージを送るそうです。すると、皮膚にいるマクロファージが炎症を起こし、皮膚にブツブツが出る、なんと脳は目を通じて、ブツブツを見ることで初めて、変な物を食ってしまった、と、反省する訳です。(この手の話は、ほんとのところどうかは分かりません、お話として聞いておいてください) それでも間違った判断、決断により毒などを続けて食べてしまうと肝臓は脳へ送る栄養を絞ります。脳は、ブドウ糖と、一部ケトン類という物質しか食べない贅沢な臓器で、その量は肝臓がコントロールしています。脳がコントロールしているのではありません。 栄養を絞られると、判断決断をしにくくなるので、変な物を食べなくなるはずですが、それでもまだ毒を食べてしまうようだと、今度は、脳の血管を柔らかくしてしまう物質を出します。 結果、くも膜下出血という事態となれば、大脳皮質は機能せず、もう判断や決断はしなくなりますが、他の部分は活動しているので、生きることはできます。 意識を止めてでも、あくまで生きる途を探る、それが生命です。    

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