インフルエンザが重症化して死亡に至るのはほとんどが高齢者です。 若い人が重症化というのもあるにはありますが、よっぽどのことです。
特に高齢者の場合、インフルエンザに感染している時にやってはいけないことの第一は「解熱剤」です。
米国人のビジネスマンなどはやたらとアスピリンやイブプロフェンをのみますが、インフルエンザの時はのみません。免疫抑制作用があるからです。 感染症にかかっているのに免疫抑制剤をのんだら危険にきまっています。 インフルエンザなのに解熱剤をのむ、ただの風邪なのにタミフルをのんでしまう、インフルエンザに抗生物質が大量に処方されていた、免疫病であるがん患者にステロイドを大量投与、、、、、 うがい、手洗い、マスクでインフルエンザの感染を防げるキャンペーンなど、日本では世界の常識と全く違うことが行われてきたわけですが、うがいや手洗いはどうでもいいです、信じても信じなくてもどちらでも害はありませんし、マスクもすればいいと思いますけど、解熱剤はNG! です。 危険です!!
どうしてものむならパラセタモール(アセトアミノフェン)の小児用など、作用がおだやかなもの。
厚生労働省研究班におられた岡田春江氏が個人の立場としてと断りながらも「アスピリンのんだらダメ!!!」とかつて声を大にして叫ばれたので、不用意に解熱剤をのんではいけないことが日本でも広く知られるようになりましたが、それまでは熱があるんだから解熱剤と当たり前のように思われていました。
ANK療法も免疫療法の一種で、強い免疫刺激がかかりますから当然、熱はでるのですが、解熱剤をのんで免疫抑制をかけたら何をやっているのかわからなくなるので、解熱剤はなるべくのまないように、どうしてもという場合は、こういう具合に、とお医者さんが説明されるそうです。
とはいえ熱が続いてるのに水分補給が途切れ脱水症状になったらこれはまずいですし、高齢者はもともと肺炎をおこしやすかったり、すでにおこしていたりされるので、インフルエンザと他の疾病が重なると大変です。 如何にマメにケアが行き届くか、ここにかかっています。 感染予防は現実には難しいです。 流行時には大気にウイルスが満ちているとお考えください。 手についているのがうつるとかいうのはもっとサイズの大きい細菌などのイメージで、インフルエンザウイルスは「ガス」のようなもの。 どこにでもいます。 手についてくれたら人間の指先の皮脂には強力なウイルス分解酵素がありますから元気な人の手ならウイルスはたちどころに分解されます。 手洗いでなんかやってるひまがあったら、元気な人は手であちこち触りまくれば多少はウイルスも分解されるのですが、大気に満ちているものは完全には防げません。 外部の人との接触を可能な限り減らす方がいいでしょうが、完全隔離は無理です。
高齢者に重症化防止目的でワクチンという人が多いのですが、重症化しそうな体調の悪い人にワクチンをうつのでしょうか。 元気な人でもフラフラする人がいるくらい、当然ながら免疫刺激効果を誘導する毒性物質が入っています。入れないとまったく何の反応もないので毒物を混ぜるのは当然なのですが、体が弱っている人にとってはそれなりに過酷なものです。 いや数か月効果が続くんだから早い目にうっておけばとおっしゃる人が多いのですが、それは日本独自の基準である血中中和抗体が維持される期間に過ぎません。血中中和抗体がウイルスを排除するんでしょうか? そんな話は日本以外では中々、通らないですよ。 専門家であれば、液性獲得免疫(つまり抗体とお考えください)の誘導のみでは十分な抗ウイルス効果は期待できず、細胞性免疫の誘導が必要(ウイルス感染対応の主役であるCTLを誘導するということです)というのがウイルス学の常識なのですが、抗体にもいろんな種類があるのに、中和抗体があればウイルスをやっつけると思っている人が多いようです。 一度、感染してもすぐまた感染する人もいるんですよ。 ともかく、もう流行しまくっている今。 今、体調がよくないお年寄りにワクチンうつわけにはいかんでしょう。 何があっても重症化しないように水分や栄養補給や湿度、心が通う「ぬくもり」 が大切です。 気道確保など本当に危険な状況の患者には医療の出番ですが、案外、医療でできることは限られ、介護を含めた一般のケアが大切です。