藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2009年02月16日

  

くすり

2009.2.16.
 
 
タミフルは、備蓄するものであって、
今、使う薬ではありません。
 
タミフルの服用は、日本に集中しています。
 
売上ベースでは、日本は目立ちませんが、
この差は、海外では、備蓄しているのに対し、
日本では、今、のんでしまってる、ということなのです。
 
 
抗生物質の大量使用が、薬剤耐性を生んできたのは、
日本のお家芸ではありませんし、ヨーロッパでは、家畜の餌に、
抗生物質をつくる時の滓、醗酵残渣(泥みたいですね、見た感じ)を
使っていたほどで(日本では、それは禁止)、畜産業界や、
魚の養殖用に膨大に使用された抗生物質が薬剤耐性を
育ててきた、そういう面があります。 
 
ただ、人体用に関しては、ヨーロッパでは、慎重に菌の性質を調べ、
他の菌を殺さない古いタイプの抗生物質を使ってきたのに対し、
 
 
日本は、菌の正体も調べず、菌は関係ないインフルエンザにまで、
いきなり新世代の抗生物質を投与し、片っ端から、関係ない菌まで
殺してきました。 
 
 
同じことが、タミフルでも起こっています。
 
インフルエンザウィルスに、タミフル耐性型が出現するのは
当たり前です。 
 
 
従来型のインフルエンザに対して、今、タミフルを使い続け、
どんどん耐性タイプのウィルスが広がると、いざ、高病原性の
新型インフルエンザが、人間界で流行した時、タミフルは、
殆ど効かなくなります。 
 
ウィルスは、簡単に遺伝子の組み換えを起こします。
タミフル耐性タイプの従来型インフルエンザウィルスが
感染している細胞に、新型インフルエンザウィルスが同時に
感染すると、たちどころに、遺伝子組換えが起こり、
タミフル耐性タイプの新型インフルエンザウィルスとなるでしょう。
 
また、人間界で流行したインフルエンザウィルスの殆どの流行型が、
シベリアの野生のカモから発見されています。 つまり、人間界で
流行したウィルスが、野生のカモ(アラスカのカモは、人間界とウィルスの
交換をしないようです)に還流するようです。 こうなると、人間界に
出現した新型インフルエンザは、いきなり最初から、タミフル耐性を
もっている可能性すらあり得ます。 
 
 
タミフルは、元々、そんなに効く薬ではありません。
感染防止効果はありませんし、
インフルエンザを治すものでもありません。
しかも、感染後48時間以内に
服用しないと効果がないのですが、
48時間以内というと、自覚症状がありません。
あ、風邪かな、と思った時には遅いのです。
 
普段、従来型のインフルエンザや、一般の風邪で、
タミフルを使うのは、全くもって、世界の非常識なのです。
 
 
タミフルは、使わずに備蓄しておき、
パンデミックフルー発生と共に、
一斉にのんでおく、感染したとわかってから
のんでは効果がないのですから、
感染している可能性がある段階で
のむしかないのです。
 
もし、使うんだったら、こういう使い方しか
考えられません。  
 
 
そもそもタミフルが、効果的な薬だとは、
「私は」考えていませんが、どうせ使うなら、
ちゃんと使い方を考えたら、というお話です。
 
 
タミフルが、効かないようだ(元々、効かない、って)
ということで、リレンザを使う、という機運が盛りあがっていますが、
リレンザも、備蓄するものです、使わずに、もっておくものです。
使ったら、また、パンデミックフルー発生前に、耐性ウィルスを
育てることになります。 

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