2009.4.7.
厚生労働省研究班が、プレパンデミックワクチンの
試験結果を公表しました。
プレパンデミックワクチンというのは、
ベトナム、インドネシアなどで、人に感染した
H5N1型インフルエンザを集め、ニワトリの受精卵で培養し、
ホルマリンで、一般的な感染力を失わせたものです。
所謂、不活化ワクチン というものです。
今回は、医療従事者を中心に、6000人に接種したものです。
効果については、
「一回の接種よりも、複数回接種の方が、強い抗体を得られる」
と、しています。
一方、副作用については、二人が発熱し、ワクチンとの関連が
確認された、としています。
(重篤な症状を発し、入院した人を含め8人の副作用が
報告されていましたが、あれは、どうなったのでしょうか?)
メディアは、プレパンデミックワクチンの「効果が確認された」と
報道しています。
一部のメディアは、より正確に、「従来通り、重症化を防止する
効果を期待できる結果が得られた」、としています。
感染防止効果を確認できた、とは、していません。
この報道に接し、
「プレパンデミックワクチンは、インフルエンザの感染を防止する
効果が、確認された」
と、誤解する人が多いのではないでしょうか。
厚生労働省研究班は、従来型インフルエンザワクチンに関し、
「感染防止効果がない」ことを認めています。
つまり、プレパンデミックワクチンについても、
「従来通り」 「感染防止効果はない」 ことは認めているのです。
重症化というのは、インフルエンザウィルスが、粘膜から血中へ移行し、
内臓を冒すことを指しますが、特に、脊髄から脳に侵入すると
死に至る可能性があります。
不活化ワクチンは、感染が成立する粘膜においては、
何の効果も示さず、したがって、
感染防止効果や、他人に染すのを防止する効果はない
ことを認めています。
そのため、児童への集団接種は中止しました。
ところが、血液中に抗体を生じることで、ウィルスが血液中に侵入するのを
防止することが「期待」される、としています。
これにより、重症化を防止する可能性がある、という理由で、
老人への集団接種を奨励しています。
これに対し、英国の大手医薬品メーカー、グラクソは、日本のワクチンは、
中和抗体を誘導するだけであり、中和抗体は、ウィルスに対して、何の効果もない、
として、自社製の血液凝固活性をもつ抗体を誘導するワクチンを売り込み、
日本のワクチンメーカーとライセンス契約しました。 また、日本のワクチンは、
単に、ウィルス抗原を注射するだけなのに対し、グラクソ品は、自然免疫を
強力に賦活化するアジュバントを配合しています。
アジュバントによる、自然免疫への刺激がなければ、単に、抗原だけ投与しても
何のワクチン効果もないことは、世界の常識です。
血中中和抗体をつくる = ワクチン効果
と、していますが、血中中和抗体と、ウィルス感染防止、
あるいは、重症化防止には、何の関係もありません。
事実、厚生労
働省研究班は、インフルエンザが重症化し、死に至るのは、
働省研究班は、インフルエンザが重症化し、死に至るのは、
アスピリンなどのピリン系解熱消炎鎮痛剤の服用が原因としています。
血中中和抗体の誘導を、ワクチンの評価基準した経緯について
説明してもいいのですが、そんなことよりも、
まず強く申し上げたいことがあります。
何故、もっと分かりやすいメッセージを出さないのでしょうか!
感染防止効果のないワクチンを3000万人の国民にうち、
更に、パンデミック発生時には、全国民にうつ、としているのです。
「抗体が得られた」
嘘ではないのです。
確かに、抗体は得られた、のでしょう。
ところが、抗体を得たからといって、
感染防止効果はないのです。
嘘はついていないですが、
普通の人は、誤解する表現です。
実は、インフルエンザワクチンには、もっと重大な事実があります。
ですが、この程度の、誤魔化しが通用しているようでは、まだまだ
真実を語るには程遠いようです。
一見、関係ないように見える、がんとインフルエンザ
ところが、こと、ワクチンという接点に関し、同様のパターンの
科学的常識を無視した作り話が蔓延しているのです。