藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
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2019年03月04日

  

免疫

花粉症には25年間苦しんできましたが今年は治ったのかも? というほど軽症ですんでいます。 人工心肺で生き延び、その後は健康になり以後一度も風邪をひかないほど元気になったのですが、何故か花粉症だけは健康回復と共に発症し、治りません。  やっと今シーズンになって、治ったのかな、というレベルまで軽くなりました。 薬は一切服用も注射もしていません。 免疫抑制系の薬剤を投与しても治るわけではなく毎年投与することになりますので、その蓄積がもたらす副作用は予測困難です。 だめという証拠があるということよりも予測不能の副作用を想定すればやめておいた方がいいという判断です。 これはあくまで一人の患者としての判断です。

 

肝臓に障害のある人が回復途上で激しい花粉症を発症するようになることがありますが、私の場合もそのパターンで、多臓器不全から回復後も肝機能は極端な異常を示し、回復するのに10年近くかかりました。

 

そして極端な異常からそこそこの異常になるころにくしゃみが止まらなくなり、余りにひどいので何か重篤な疾病と考えたのですが、肺炎や呼吸器障害などの症状は一切ありません。まあ、くしゃみの連続で呼吸は苦しいのですが。 呼吸器そのものに疾病はないと言われても、じゃ、なんでここまでひどいくしゃみが続くのか、、、、  夜中は特にひどく一晩中眠れずにくしゃみの爆発が続きましたので喉も痛いですが気道が焼けたような感じがし、胸をはじめ方々が筋肉痛、そして朝、明るくなると布団は血まみれです。 くしゃみで擦り切れた喉から出血し、血が飛び散るのです。 当時はまだ人工心肺がはずれて1年未満、まだ体が戻らないので会社はたまに顔を出せばすむような診断書をもらっていました。 ほとんど一日、会社の寮で寝込んでいて外へ出ることも稀どころか、体が重いので横になっている時間が大半でした。 生死の境から抜け出した頃、数週間は毎日20時間以上眠っていたのが徐々に昼間は起きているようになったのですが、それでも半日は眠っていました。 たまに外へ出ると昼間でも大爆発となりました。 日に干したシーツに身を沈めた瞬間、全身に火が走った時に、あ、これは花粉症だ、と気づきました。 治療といってもサイトメガロII型ウイルスの異常増殖により内臓が溶け、多臓器不全になってから1年未満ですから、免疫抑制系の薬剤は一切、服用したくありませんでした。

 

このどうしようもない症状から25年、何かに気付き、手を打つ度に劇的に症状が改善し、昨年ころにはどこにでもいる時々、くしゃみをする人にまで回復していました。 

 

 

花粉症は花粉が原因と単純に言えないことは昔から気付いていました。35年前に東京で仕事を始めたころ、関東には花粉症という珍しい「風土病」があると聞いてはいたものの、ほんとに患者さんが一人部内にいましたので、ほんとにあるんだ、そんな病気が、と興味を持ちました。 その前の大阪時代、周囲に花粉症と称する人は見当たらなかったですが、アレルギー性鼻炎という診断になっていたのかもしれません。 ところが関東に引っ越して20年住み続けると発症するリスクがあるといわれていました。 免疫応答の蓄積に時間がかかる、という話でした。 といってるうちに方々に花粉症という人がいることに気付き、たまたま風邪薬の主要成分を日本の医薬品メーカーへ供給する仕事をしていましたのでよく「市場」の動きをみていましたが、花粉症を発症しているのに本人は風邪と思っている人が多く、発症しはじめの人の大半が風邪薬を買いに来ていると判明しました。 かつて風邪薬は大量に売れていたのですが、お客さんの半分は花粉症なのに風邪と勘違いしている人だということが判明しました。  とんでもない人数で急増していたわけですが、子供のアトピーも当たり前になり、乳幼児突然死症候群も増え、何か異常が起きているのは明白でした。  それにしてもそんなにいるのか、と 世界中、出張で訪れる度に花粉症(ヘイ・フィーバー)はどうかと聞いて回ったのですが、どこへいっても程度の差こそあれ、患者はいる、という答えでした。 今日の日本ほど、みんなそうじゃないの、というひどいレベルではありませんが、いることはいる、という反応でした。 砂漠の真ん中ならないだろうと思ったら、いや、ここにもある、という回答でした。 じゃあ、何が原因か、と聞くとポーレン(花粉)という回答です。 砂漠に花粉ないだろと、と思ったのですが、いや花粉だと、主張されます。

 

山形県最上郡、あの「おしん」の故郷に月に1~2回は通っていた時期がありましたが、陸羽東線「赤倉温泉駅」の周囲の試験林は日本に存在する全ての種類の杉を植えてある、ということでした。 まったく余計なことをしてくれると思いましたが、不思議にその林にいると楽になり、花粉症シーズンでありながら症状が治まりました。 ただ花粉がある、というだけで症状がでるわけではでない、そのことは多くの研究報告も示唆していました。 例年11月の初めにはごく軽い症状が出始め、見ていると周囲の人たちも何か症状が出始めており、ほぼ同じ日に反応が強くなるのでおそらく、本人が自覚するかどうかは別にして11月には花粉症シーズンが始まっているのでしょう。 例年、1月半ばから小爆発、2月半ばは大爆発、3月半ばまで大噴火が続き、4月半ばに沈静化、ゴールデンウィークころに抜けるという感じでした。 今年は、2月の末に初くしゃみ、初マスクで、くしゃみも1日10回以下ですから劇的な改善です。

 

花粉症は、花粉が飛散を始める前から2~3割の人に症状が出始めているという調査報告が発表されていましたが、微妙な違和感まで含めればもっと高い数字になるのでは? 薬剤投与でバシッと花粉症を抑えられることもありますが、やはり本人が自覚する症状がでる何週間か前に投与するのがいいようです。 初めてくしゃみをした時に発症したのではなく、発症後、症状が重くなってきてから初くしゃみ、ということでしょう。

 

 

対策ですが、夜中に血を吹きまくることがなくなったのは部屋の中から防虫剤のパラジクロルベンゼンを全部捨てた直後です。ピタリとどうしようもない夜中のくしゃみはとまりました。 樟脳に変えても問題はありません。 化学構造式からしてとんでもない作用をもつ物質ですから大量に吸えば体に負荷がかかるのは当然、そういった原因が複合的に作用しているのでしょうが、まずは外出不可能に近い状態から脱出することができました。 

 

他にもいろんなことを試し、多少は効いているようなものはいくらでもありましたが、決定打にはなりません。 マスクはしますがしないよりはましという程度です。 かなりの効果があったのは徹底した脱水対策です。 花粉症の症状の大半は脱水症状です。 体内の水の循環が滞り、静電気も発生しやすくなりますので、シーズン中はATMの画面に触っても作動しなくなったり、高級ホテルのエレベーターのボタンパネルにタッチしても動いてくれなかったり、そういう不便もありました。 一日中、少しずつ水をのみ、濡らしたマスクをつけるとただマスクをつけるより遥かに楽で、腸に溜まったものは流し出すように、ちびちび水分補給とは別に時折、一気に大量に水をのむこともしました。 ミネラルやビタミンは補給し、室内で何とか体を動かし、お風呂で体を温めて体液の循環をよくすると楽になりますが、暖房は乾燥するため、与湿は必須です。 簡便な与湿器は数字上の湿度があがっても巨大な水の粒子塊が空気中に浮いているだけで、もっと細かいミストが出るものの方が効果的ですが、シンプルなのは風呂場に湯をはっておき、タオルを湯につけながら広げておくと、かなりの湿度を維持します。 夏やったら一発でカビだらけでしょうが、乾燥する季節には程よい湿度を維持します。 通常、花粉症は朝起きた直後が症状が強いはずですが、もっとひどいと夜中が一番ひどくなります。 体内の水分が抜けていくことと、体を動かさないので循環が悪くなることが関係しているようです。 外を走り回ると花粉集めになりますが、空気清浄器が作動している室内で一日に何度もまめに体を動かす工夫もしました。 こうしたことをまめにやっている内に年々、軽くなりはじめ、グルテンフリーに食事を変えたところ、一段と楽になり、普通の花粉症の人くらいになりましたが、まだまだ体内のアレルギー反応の核は残っている感じでした。

 

グルテンフリーをはじめた人がよく直面する限界にぶつかり、更に食事を変えたら今年は劇的に、え?  治ったかも? というレベルまで軽くなりました。  

 

 

では、どういう食事かというのは次の機会にしますが、まずはまめに水分補給、体を動かす、温かく保つ、これでかなり楽になるはずです。

 

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