2009.9.13.
東洞院クリニックの診察室も
リンパ球バンクの応接室も、
足の低い柔らかいソファーが
置いてあります。
症状の重い、がん患者さんが少しでも、
体を休められるようになっています。
病院関係の取材経験豊富なライターさんが、
東洞院クリニックに取材に来られたのですが、とても
広々としたスペースで、ゆったりしたソファでくつろげ、
ざっくばらんな対応をされた、ということが、
先ず印象に残られたようです。
普通、クリニックであれ、大病院であれ、医師が患者と
面談する時間は短く、患者さんは、狭いところで、
硬い丸椅子に座り、一方のお医者さんは、白衣を着て
患者さんを見下ろすように、リクライニングシートに
座っています。
保険診療しかやらないところ(ほとんどそうですが)ですと、
決まった治療をやるだけなのですから、医師にしてみれば
患者さんと面談してもしなくても、どうせ治療法は変わらないのです。
変えたら、保険適用外になってしまいます。
自由診療の場合は、文字通り自由ですから、医師の能力、
知識、情熱と、患者さんの理解力、経済力、意欲次第で、
選択肢は広がります。
ANK療法を受けられた患者さんが、これまで併用された他の治療法を
あげていくと、民間療法を除けば、ほぼ、あらゆるものが登場しています。
どう治療を設計するかが、自由診療の医師の腕のみせどころなのです。
東洞院クリニックでは、威圧感を与えないために、
敢えて白衣は着ていません。 ネクタイもしていません。
決まったパターンの治療法をうむを言わさず押し付けるなら
権威も「道具」になるのでしょうが、自由診療なのですから、
患者さんに、ご自分で考え、治療法の組み合わせを
選んでいただくことになります。
ANKを受ける受けないも、当然、自由です。
権威や過度の威厳は邪魔なのです。
看護士も清潔な衣服を着てくること、とし、
親しみ易いように白衣は着ないことにしています。
そもそも白衣が清潔などという根拠はありません。
汚れていれば目につくように白い色をしているので
白衣という訳ですが、特別、清潔とか汚れがつきにくい
というものではありません。
東洞院クリニックは、がん免疫細胞療法専門です。
一般の疾病の患者さんがいらっしゃることはありません。
風邪をひいた方とか、怪我をされた方とかが、次々と
お越しになる、ということはありません。
一般の病院より、遥かに、来院される患者さんの数が
少なく、また、面談、採血、点滴以外はやりませんので、
医療処置により、衣服が汚れる、ということは殆どありません。
病院にしては、随分とクリーンなのです。
「病院にしては」というのは、病院は患者さんが
集まる場所ですので、当然、感染症の人も多くいらっしゃいますし、
どうしても「危険」な場所になってしまいます。
パンデミックフルー発生!
なんてなったら、一般の医療機関に近寄るのは危険です。
感染者が集まるのですから。
有名で大きな医療機関ほど危険です。
大きな病院で院内感染が発生した、という報道があると、
物凄くネガティブなイメージが広がります。
ところが実際は、院内感染など、大病院では日常茶飯事です。
いちいち報道しないだけのことです。
人が大勢あつまる大病院で、
完全に感染を防ぐ、そんなことは不可能です。
うがい、手洗い、の励行、マスク、アルコール消毒、、、、
こういったものは、「気休め」のおまじないのようなものです。
それで安心する人がいるなら不安を煽るよりはいい、
という程度のものです。
科学的には、意味はありません。
ウイルスは、アルコールなどでは失活しません。
(後日加筆: ウイルスを構成するゲノムや
たんぱく質そのものはアルコールに対して
安定ですが、感染した細胞から飛び出す際に
細胞膜の一部を被膜として被り、これを次の
細胞に感染する際に利用するウイルスの場合は
アルコールと水の混合物により被膜が融解し
感染力が弱まるというのが通説となりました。)
菌も、少し拭いた、という程度では、むしろ
刺激を受け、活動が活発化するというデータもあります。
東洞院クリニックでも、アルコールどうするか、
という議論がありましたが、無用のことで
人を不安にするのもよくないから、
一応、置いといた方がいいのでは?
という意見が賛同を集めたようです。
生身の人間が普通の服を着てウロウロしている限り、
感染体との接触を防ぐことは不可能です。
では、細胞培養センターは大丈夫なのでしょうか。
それは、次回以降、、、