藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2010年01月29日

  

がん

2010.1.29.

がん細胞と正常細胞を区別できるもの

ありそうでないのです。

ある程度、ということならない訳ではありませんが
まともにできるのはNK細胞だけです。

NK細胞の活用こそ、がん治療の切り札である
大きな理由の一つは、他に、がん細胞と正常細胞を
区別できるものはない、ということです。

それは、治療手段に限ったことではありません。
診断技術においてもそうです。

たとえば、画像診断技術において、
がん細胞を映すことができる技術は存在しません。

PET ポジトロン エミッション トモグラフ という装置がありますね。
これを例にとると。

がん細胞が映るのではないのです。

ある種の放射線を放出する物質を含んだ
糖類を摂取すると、その糖類が沢山、
集まるところは、より強く放射線を放ちます。
周辺より、強く放射線を検出した部位を、
見やすいように、コンピューター
グラフィックスで赤い色とかにして表示するものです。

まず、真っ赤っかになるのが、糖分を沢山、食べる脳です。
がん細胞があってもなくても、脳は真っ赤になります。
膀胱もですね。 分解された糖の代謝物に含まれる
放射性物質が、尿として漉し出され、膀胱に溜まります。

他、炎症を起こしているところは、赤くなります。

がん細胞が、活発に糖分を取り込んでいれば、赤く映りますが
全身にがん細胞が散っていたり、巨大な腫瘍組織が存在していても、
特段、糖分の取り込みが活発でなければ、全く映らない、という
こともあります。

主治医の先生が免疫のことをよく知らないで、
ANK療法を受けるというと、出て行けと追い出されるだろう、と。
それで、お忍びでANK療法を受けておられたらしい患者さんが
ANKの点滴を受けて程なく、PET検診を受けてしまい、
全身、真っ赤になった画像をみて、主治医がギョッとした、
という事件があったようです。 活性の高いNK細胞は、
盛んに糖分を取り込み、がん細胞以上に、赤く映ります。
腫瘍組織にも群がり、まるで、がんが猛烈に勢いを得たように
見えてしまいます。 

糖分の活発な取り込み = がん細胞 とは限らないのです。

PETは、がん細胞と正常細胞を区別しているのではなく、
糖分を活発に取り込んでいるか、そうでもないか、
を区別しているだけです。

PET画像が、異常であれば、何か病変がある、と疑うことは
できますし、時間を空けて撮像した結果、急速に拡大中の
塊がある、となれば、「がんを疑う」となりますが、PET画像を
見ただけで、確実に、がんと診断できるのではありません。

ましてや、PET検診を受け、結果は問題なし、であったとしても、
それで、がん細胞がいないことの証明にはなりません。
PETには、映らなかった、というだけです。

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