2010.1.31.
昨日は、やけに月が青いと思っていたら、
暦上で、ブルームーンと呼ぶんだそうです。
なんでも、月に二度、満月を見れる、ということで、
これが意外に珍しいことなんだそうです。
で、二度目の満月をブルームーンといって、
願いごとが叶うんだそうです。
今ころ、言われてもしょうがないでしょうけど。
で、前回、PETの話。
がんが映るのではありません、という話でしたが、
CTスキャンも同じです。
がん、が映るのではありません。
何かの形が映るだけです。
パッと見て、どうみても、これは悪性の腫瘍組織
と分かることもあります。 如何にも、正常組織を
浸潤している何者かが映っていれば、ほぼ決まりでしょう。
ところが、そんな一発で、診断がつくほど、単純ではありません。
まず、小さいのは映りません。
どうも、正常組織とは違う、何かが映っている、
これでは、悪性度の高いがんなのか、良性なのか、
脂肪か何かの塊なのか、区別がつくかないことも
多いわけです。
結局、画像診断は、それ単独では、確定的なことまでは
分かり難い。 分かることもありますが。
で、経時変化を捉えれば、何ヶ月か間を空けて撮像して
大きさの変化や、拡大していく様子をみれば、一枚だけ
ポンと見るより、診断精度はあがります。
画像診断を受ければ、がんかどうかが、たちどころに分かる
とか、画像診断には、「がんが映る」んだと思っている、とか、
画像診断で、確定診断が下る、と思っている人が結構いらっしゃる
ようです。 そんな甘くはないのです、実際は。
定期診断で、画像診断を受ければ安心なのか、、、、
まあ、がんが、みつかることもある、ということです。
なかなか、みつからない確率も高い。
増殖が早ければ、一年に一度受けただけでは、
受診時期の間にあっという間に巨大化することもあります。
では、検査時の被爆によって、がんになる確率と
検査によって、がんがみつかる確率とどっちが高いのか。
科学的には、結論は出ません。
一応、被爆によるリスクを評価する方法論はあるのですが、
実際のところ、分かりませんから。
ただ、治療法として、確かなものを想定していないと、
早くがんがみつかったからといって、治る確率が高くなる
訳ではありません。 ANK療法の場合は、末期より
早期の方が、少ないクール数で、がんを叩けますが、
標準治療の場合は、相手の数が多いほど、よく効くのです。
早期だからといって、全滅させられる訳ではありません。
むしろ、早期の段階から、化学療法剤など投与しようものなら、
はたして、治療しない方が長生きでるのではないか、
という疑問があります。 化学療法剤による発ガン効果の
データはありませんから。