2010.2.2.
今日は、発ガン物質の話。
メトロの社内広告TVでは、
エコシリーズをやっておりますが、
最近は、携帯電話のリサイクル促進の
プログラムが流れています。
曰く、携帯電話の回収率が下がってしまっているんだ、と。
携帯電話には、銅やアルミなど有用資源が含まれており、
現在、家庭に眠っているはずの用済み携帯電話、
およそ2億台の中には、8トンもの金がある、としています。
大体、エコ物ばなし、は、嘘八百と思っていいと思います。
確かに、金は含まれているでしょう。
ですが、有害金属の話はどうしてしないのでしょうね。
携帯電話は、小さな筐体の中に、高速発信機を内臓させるため、
通常のシリコンではなく、「ガリヒソ」、ガリウムと砒素の合金で
できたチップが使われています。 そうです、携帯電話には、
大量の砒素が含まれているのです。 ガリウムも、あんまり
安全な元素ではありません。
実名は伏せますが、かつて、大手携帯電話メーカーから、
回収済み携帯電話が、3000万台も溜まっているが、
砒素の処理ができないので、そのまま倉庫に眠っている。
どうにか、廃棄処理ではなく、内部のチップを再使用する
用途を考えて欲しい、そう頼まれたことがあります。
有害物質を多く含むとすると、輸出できなくなりますが、
有用金属を含む資源だとすれば、国外へ持ち出せます。
そもそも、携帯電話の通信チップを頻繁に買い替える国は
珍しいのです。 普通の国では、通信チップと筐体は別々に
売っています。 心臓部の通信チップは、小さなボードなのですが、
一度、買えば、当分、買い換える必要はありません。
一方、筐体の方は、デザインや色の好み、流行、液晶画面の
解像度、など、頻繁に買い換えたくなるものです。
で、有害重金属を含む通信チップはそのままで、
筐体は頻繁に買い換える、そうしているのです。
日本では、充電用アダプタの規格を機種毎にわざわざ、
変えていました。機種変更してもらう度に、新たなアダプターが
売れるからです。 ホテルでは、お客様に提供するための
携帯用アダプターを、山のように用意していました。
それだけ、機種が多いからです。
やっと最近では、アダプターは共通になり、
無駄をなくせました。