藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

TOP

2019年04月11日

  

えとせとら

新しい元号「令和」が公布され概ね好意的な意見や新しい時代にどう向かうか前向きなコメントが多く寄せられています。 一方、「命令に従え」という意味という批評もあります。

 

「和」というのはいいイメージで語られることが多いですが、個人の本音を抑え込んで周囲に迎合しろ、という意味もあります。 聖徳太子が「和をもって尊し」としたという話になっていますが、聖徳太子の子孫である上宮王家の一族をまとめて殺した側が権力を握っていた時代に書かれた記録ですから、聖徳太子の敵側がそう言ったのかもしれません。 東アジア全体がひっくり返った壮絶な戦乱のどさくさに権力を奪取し、その後、敵対勢力も呑み込んで長期安定政権の基盤作りを目指した勢力なら如何にも言いそうな言葉です。 

 

古代のことは何が事実かはなかなかわかりませんが、今回、元号が変わることになった皇位継承はものすごくわかりやすく「憲法違反」です。

 

新しい時代へ向かうムードに水を差すのはよくないのかもしれませんが、憲法違反から始まる事実を曖昧にしながら新しい時代へ向かうのはよろしくないことです。

 

日本国憲法 第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

 

では皇室典範にはどう書いてあるかというと

 

皇室典範 第四条 

天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する。

 

皇位継承が発生するのは「天皇が崩じたとき」これしか書いていません。国事ができなくなったときは摂政を置くとあり、あくまで「崩じたとき」だけ皇位継承が行われるとあります。

 

そもそも今回のことの発端は、「殯(もがり)」をやめていただけないか、との陛下のお言葉からです。 7世紀の半ばまでは死者の親族が死者の体が腐敗し朽ち果てるまですぐ傍に侍り続ける殯という風習があり、大君クラスをはじめ有力氏族の長が亡くなった時は殯が行われていました。 もう復活することはあり得ない、確実に体が朽ち果てたことを継承権を有する全員が確認してから殯に参加したメンバーの中から権力を継承する者が決められました。 これでは権力の空白期間が発生し、騒動の元になります。 そこで天皇崩御の際には即座に復活の可能性を全否定できる火葬とするようになります。 火葬は大変な「贅沢」です。大量の燃料を消費しますので庶民については土葬が基本ですが、人口が多い都では山辺に遺体をさらしていました。清水の舞台から飛び降りるといいますが、かつて葬儀が終わった遺体を舞台から放り投げていたという話もあります。 これがなぜか明治維新の際に天皇崩御の際には殯を行うことが復活したわけです。 想像もできませんが、とんでもない厳しい儀式です。 実際に殯をご経験された陛下はこんなことは自分の代でやめにしてほしいと至極、当然のことをご要求されたわけです。 ところが天皇に立法権どころが参政権もありません。 自分で自分の処遇を決定する法律に何も手をだせないわけです。 ならば生前退位を認めてくれればこんな悪習、まさに悪臭ただようしきたりをやらなくてもいいわけです。  

 

そこへ官邸側から一代限りの生前退位を認めようという趣旨のすげ替えが行われ、メディアはこぞって、陛下も激務にお疲れで、そろそろお休みになられたい、国民からも、陛下どうぞお休みくださいという声が方々からあがっていると報道されます。 いや、国事はやりますよ、それが務めですから、と激務に精をだされてこられたのですが陛下のご意向とはあらぬ方向へことは運び、皇室典範を改正し生前退位を認めるのではなく、皇室典範をさわらずに、国会で一代限りの生前退位を認める法律を成立させてしまいます。 

 

明確な憲法第二条に対する違反です。

 

これがOKなら、実際に日本国民はさほど文句も言わないわけですから、じゃあ、憲法になんて書いてあっても戦争法を成立させて侵略戦争を始めることも理屈の上ではできるわけです。 もちろん、何がおこっているのかピンとこないように工夫しながら今回の憲法違反が遂行されたわけですから、あまりにもわかりやすい「よその国へ侵略しましょう法」だと猛反発となるでしょうからそれはないでしょうが、憲法を無視してもいいというなし崩しが行われたことを放置すればさらによからなぬ方向へ向かう、ということです。

 

 

>>全投稿記事一覧を見る