藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2010年12月31日

  

がん, 免疫

2010.12.31.

間もなく新年ですが、
書き込み内容としては
関係なく、前回の続き、です。

日経バイオ誌では、
韓国企業によるNK細胞療法の
解説として、

「NK細胞が、がん細胞に
対する強い傷害性を持つことは昔から
知られていた。ところが、NK細胞だけを
選択的に増殖させることが難しく
これまで治療法としては、普及していなかった」

としています。

また、「当然ながら」として、質問は
「どうやってNK細胞を選択的に増殖させているのか」
に集中したとしています。

韓国企業は、何年も前から、何度も
ANK免疫細胞療法のライセンス取得を
打診してきています。

都度、断ってきたのですが、なぜ断るのか
なかなか、話が通じません。

薬事法を前提に臨床試験をやってしまうと
化学療法と併用を条件とされ、ろくな効果が
でないことは、やる前から見えているということも
あります。 また、薬事法を前提に、SOPというのですが、
培養方法を標準化・文書化したものを
ライセンスパッケージに含めて「売る」ことになるのですが、
NK細胞の培養は、標準化してしまうと、中途半端なものに
なります。 書いてある通りに培養してくれ、といっても
それなりの培養にしかなりません。

そもそも、簡単に培養法を伝えることができないのですが
培地成分と、培養条件を文書化してくれれば、あとはやれる
前提で交渉にやってくるのです。

まだまだ情報の混乱は続くのでしょうが、
ともかくも、業界メジャー誌が、これまで頑なに
封じてきた「NK細胞の高いがん細胞傷害活性」を
認め始めたことは、一歩前進と考えます。

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