藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2011年01月16日

  

がん, 免疫

2011.1.16

 

 今日は、東京初の

HTLV-1シンポジウムが開催されました。

幻冬舎メディアさんから出版された書籍

「がん最先端治療の実力」にも、独立した章で

とりあげられているNPO

「日本からHTLVウイルスをなくす会」

が開催したものです。

 

ATL 成人T細胞白血病を発症するのは、

HTLV-1ウイルスの感染者に限られます。

もっとも感染者の95%は発症しません。

 

急性化すると、平均余命13ヶ月しかなく

現在、確立された治療法はありません。

 

固形がんであっても、標準治療だけでは

「進行がんを治す」ことはできませんが、

ATLの場合は、そもそも標準治療がないのです。

 

ATLは、化学療法が最初から効かない

確率が高く、また、非常に強い治療強度

で行いますので、副作用も尋常ではありません。

 

ATLが決定的に他のがんと異なるのは

感染防止対策によって、患者さんの発生数を

抑えられるという点です。

 

この対策を怠った国の責任を追及したのが

NPOなくすかい、なのですが、

訴訟してなぐり合うのではなく

賠償請求も一切、行わず、

一緒にテーブルについて

総合対策を進めることを要求してきました。

 

ウイルスは30年前にみつかったのに

鹿児島をはじめ、一部地域の風土病なのだから

対策は自治体レベルでやればいい、感染者数は

減っているのだから、やがて消滅する、

と国は言ってきたのでした。

 

実態は、感染多発地域の人々が

東京など、全国へ引っ越し、感染者総数は
むしろ増えていたのです。

 

この当たり前の理屈さえ通らなかったのです。

やっと、隠されてきた事実が明るみになり、

国が動いたのです。

昨年には、菅首相の一声で、「特命チーム」も

結成されました。

 

ANK免疫細胞療法は

ATLを征圧できる威力があると

考えておりますが、

それは、適切な治療時期を判定し、

治療費を社会全体で負担できる

仕組みをつくりあげたら、

という前提です。

現時点では、治療費を自分で払える方で、

タイミングが間に合う方でないと

治療を受けることさえできないのが現状です。

 

がんでなくなくなる方が増え続けてきた理由は

複雑ですが、一つは、当たり前のことが当たり前に

通用しない世の中の仕組みです。

 

ところが、たった一人の「一般の人」が

立ち上がり、抑え込んできた栓が抜けると

国をも動かすエネルギーが噴き上がりました。

 

なくすかいの活動が、日本のがん治療を

変えていく発火点になることを切に願い

会社としても、協力していく方針です。

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