2011.9.11.
9.11から丁度、10年たち
TVなどでも特集番組をやっています。
民主主義のリーダーであった
米国が、こんなに変わってしまった、
というのをみましたが、たとえば
エシュロンなるシステムを拡張し
日本も含めた携帯電話の交信を
傍受している、というのがありました。
確かに、三沢基地にある通称ゴルフボールと
呼ばれる通信傍受システムは、最近、どんどん
数が増えていますが、TV番組がいっていたような
日本国内の携帯電話交信を傍受するために
三沢にアンテナを立てる必要はありません。
そもそも、携帯電話の交信は、
「基幹幹線網」というものを通るので
一般サービスが開始された当初から
全ての会話を傍受できるように
つくられています。
日本には、ゼフィオンというシステムが
ありますが、世界中、どこであっても
携帯なり、インターネットなりは、
全て、必ず、基幹幹線網を通過するので
全ての交信を傍受可能な仕組みになっています。
素人が考えても、通信会社が
その気になれば、何でもできる、
これは当たり前のことです。
9.11.後、米国が変わったといえば、
公式に、世界中の全ての携帯電話やメールなどを、傍受してますよ、
と発表したことです。 それまでは発表しなかった
だけで、実際には、世界中の全ての交信を
傍受してきたのです。
また、SWIFTシステムという、決済システムについても
米国政府は、世界の全ての「お金」の決済について
(現金取引はわかりませんが)記録データにアクセスし
アルカイダや北朝鮮の資金の動きをトレースしていると
発表しています。 こういう発表をした、ということは
新しいことですが、これもまた、ドルを基軸通貨とし
国際決済システムSWIFTを確立したときから、世界の
外貨決済の全てをチェックしたり、あるいは突然、
送金をとめたり、資産を凍結したりすることができるような
仕組みをつくっているわけです。
ウサマ・ビンラディン氏が、ソ連軍将校を殺害し
その時に奪ったカラシニコフ銃を、アジトに飾っている、
これがその写真、という場面も、TVで紹介していました。
同氏が、サウジアラビアの富豪で、イスラム教の知識が
欠如していることをコンプレックスに思い、熱心に、
イスラム教の勉強をしていた、そういう説も紹介
されていました。 同氏がイスラム原理主義者などではない
ことを認めているのですから、目新しい感じはしました。
ちなみに、ビンラディン一家は、ブッシュ一家と世界最大の
非上場企業向け投資会社カーライルグループを折半出資で
設立した間柄です。(後日、誤解を招くから、と記者会見を
した上で、ビンラディン一家の出資分を、ブッシュ一家が
買い取っています) ウサマ氏も、CIAのエリート要員として
ソ連軍と戦うために、アルカイダを結成した、つまり
アルカイダは、米国が作り上げた組織、という、かつて
ごく普通に報道されていた話には、触れていなかったですね。
9.11 10年を迎え、タリバンは、「アフガニスタンの
人々は、事件に関係ない。ところが、いくら訴えても、
米国は、巡航ミサイルと劣化ウラン弾を撃ち込んできた」
と声明を発表しています。
最後に、9.11後、アフガニスタンへ侵攻した米軍が
最初に行った「人道援助作戦」を紹介しておきます。
C130ハーキュリーズ輸送機1機を投入し、食料を空から
地元住民に投下する、というものです。
米軍侵攻によって、孤立する地元民を人道的見地から
援助する、という趣旨です。
この作戦の支援のため、原爆に次ぐ破壊力をもつ
通常兵器最大の弾薬「気化爆弾」(ディージーカッター)の
投下をはじめ、作戦用航空機100機による空爆を実施し
沖合の艦船から、巡航ミサイル100発を撃ち込みます。
「敵」の所在は明確にわからないとしています。
これらの「支援攻撃」の犠牲になった人々は
誰だったのでしょうか。