藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2013年09月02日

  

未分類

2013.9.1.
 
 
ポカリスウエットという食品は
当初、医薬品として開発され
臨床試験も行われました。
 
体が弱った人にとって
水分補給は生命線となることも
ありますが、真水は、あまり吸収できず
無理に飲ませると下痢をして、
かえって脱水症状になってしまいます。
 
そこで、ORS(oral rehydration salt) を
水に溶かして飲むと、水分も効率よく吸収されます。
 
アフリカといっても地域による差は激しいですが、
栄養状態がよくないところでは、何よりも、まともな水と
ORS、それにビタミンや動物性たんぱくを
確保することが重要です。
 
ワクチンというのは、一般の人が信じているほど役に立ちません。 
感染症というのは、山のように種類があり
ほとんどの感染症に対して、ワクチンは奏効しません。
天然痘には有効だったようですが、現在、天然痘の自然発生はなく
現用されているワクチンの中では、「はしか」ワクチンがよく効く代表格です。
インフルエンザワクチンには感染防止効果はありませんし、
実は、非常に危険な問題があり、実際、どこの先進国でも
ニワトリに対するインフルエンザワクチンは禁止されています。
H5N1型などのワクチンは、接種が厳に禁止されているのです。
なのに、人間にはワクチンをうつ、というのは、非常におかしな話です。
結核をはじめ、ほとんどの感染症は、栄養状態がよければ、発症しないのです。
逆に、栄養状態が悪い人にワクチンを接種しても、反応できないのです。
 
また、日本で問題になるような感染症と、アフリカで代表的な感染症は
まるで種類が異なります。 日本の代表的な抗生物質は、体内で異常増殖した
細菌を想定したものですが、体外から感染してくる細菌にたいしては、それほど
効果はありません。 ヨーロッパで使われている古いタイプの抗生物質の方が
必要とされています。 塩素消毒というのも、都市型の細菌、つまり人間の
体内にいたものが、都市周辺環境にすみついた場合には有効ですが、
土壌細菌など、元々、人体外で繁殖してきた細菌にはほとんど効果がありません。
まちがっても、野生の細菌が活動する水を、次亜塩素酸を投入しただけで
飲んではいけません。
 
という話をしていると終わらないのですが、ともかく、ORSというのは
ワクチンや薬よりも、はるかに重要な医薬品、それが栄養状態が悪い地域の
常識なのです。 
 
ところが、日本では、ORSは軽くみられ、医薬品とはみなされませんでした。
ポカリスウエットも、食品として商品化されます。 その方が市場性が大きいと
考えられたからです。
 
発売当初のポカリは、アルカリスポーツ飲料というふれこみで、ほんとうに
微妙にアルカリ性でした。 とてもまずくて、飲めたものではありません。
アルカリ性の食品というのは、体に悪いものです。
そこで、アルカリ性イオン飲料という言い方は変えずに、中身は
弱酸性に変更されました。 これなら飲みやすく、爆発的に売れていきました。
なぜアルカリ性、、、 というのかというと、アルカリ性食品は体にいいんだと
勘違いしている人が多いからです。
科学的には、何の根拠もありませんし、アルカリ性食品の代表格とされる
梅干しなどは、立派な酸性です。 
いや、体の中でアルカリに変わる、、 ウソです。
 
 
さて、アフリカの難民キャンプを訪問した際には、もてるだけポカリを
もっていきました。 水については、高純度の水をつくれるものの、
あくまで個人用に少量しか確保できない浄化装置、これはもともとスイス陸軍用に
開発され、その後、NATOでも採用になったものですが、かなり強烈に汚染された
水でも浄化できます、それをもっていきました。
分厚いセラミックスの濾材を透過させるのですが、
粗い濾材だと、ウイルスはおろか、寄生虫も通過するかもしれません。
ウイルスも通過できない細かいものは、すぐに詰まります。
ジレンマがあるわけです。 
そこで、非常に微細な目なのですが、詰まった部分を削りながら使用する
というものです。 これは自分用に使うつもりでしたが、小さな子供のために
安全な水をつくってください、と現地においてきました。
寿命がありますから、大人がドカドカ飲むなよ、と、念押ししてきました。
他にも、水を確保する装置など、いくつかもちこみましたが、あとは
ポカリを溶かしてください、ということです。
一回こっきりでは、大した人助けにはなりませんが、
その後、他の方が担当になられ、今では、数万人の人口を有する
エチオピア国ソマリ州ゴデには、現地で製造可能な浄水システムが
据えつけられ、メンテナンスも現地の人が自分で行い、住民全員に
きれいな水が供給できるようになっています。
 
視察にいった外務省のスタッフは、口々に、NPO KOMAに
お礼をいっておいてくれ、と言われたと、なので、お礼を言ってたと
伝えましたからね、と電話があったそうです。
 
ゴデ訪問から2~3年後、今から10年前のことですが、
当地で同行したソマリ州衛生担当官が日本政府の招きで
各地を訪問しました。アフリカ24ケ国の衛生担当官が
招かれたのだそうです。 彼から電話があり、今、日本に
いるんだ、ということで再会したのですが、いやあ、、、
参ったよ、日本の役人は、ORSを知らないんだ、と
ぼやいていました。 アフリカの衛生担当官諸氏は
最重要医薬品ORSを知らない!? と驚愕したそうですが
日本からきた民間の人たちが、ORSをもってきたし、
それも日本製だった、というと、ますます、そんなものが
あるわけない、と大騒ぎになったそうです。
 
 
このところ、熱中症対策で、ORSが注目されるようになってきましたが、
日本では、人が元気になる基本を無視したり、逆のことを常識として
定着させてきました。 ORSの中身は、簡単にいえば、「塩」なのですが
塩は体に悪いという、わけのわからない常識が定着しています。
実は、日本の「塩」と世界の「塩」は、まるで物質が異なるのです。
 
それは次回以降に、、、、
 
 
 

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