2016.6.8.
ツタンカーメン王のミイラと共に
見つかった短剣が、錆びない鉄で
できていることに関連するニュースについて、
古代は、そこらへんに、超高純度の
金属がゴロゴロ落ちていて、こういうのは
錆びないことはよく知られている事実ですよ、
現代の金属精錬技術ではつくることは
できないですが、と書いたら、今度は
1mクラスの巨大な金属球が発見されたという
ニュースが飛び交っていました。
発見者は、未知の文明を発見したと主張し
いやいや、こういうのは自然に形成された可能性がある
と指摘する専門家意見、そもそも、その地域には
昔からたくさんの1~1.5m球の金属球がゴロゴロ
転がっていたが、ほとんど採掘された、、、
といったコメントが載っていました。
日本にも超高純度金属の破片だけではなく、
巨大な金属塊がゴロゴロと転がっていました。
黒鉱というのですが、現在でも、採掘している
業者が存在します。
実物も見て、触ってきましたが、東北地方は
特に金属資源の宝庫で、こうした金属の塊が
昔はいくらでもとれたそうです。
成分は、鉄だけではなく、マンガンやクロム
ニッケル、スズ、など、多くの金属の合金であり
現代の量産プロセスに乗せるには不都合な
ものです。 現代技術は、二酸化鉄で構わないけど
鉄以外の金属成分が少ない、硫黄が少ない、
リンが少ない、といった、鉄をとる、という目的から
すれば不純物が少ない原料を利用する方が
大量に均一の品質の鉄をつくるのに
向いています。
古代では、むしろ、様々な金属が取れる
黒鉱は、重宝されたようです。
人類と金属の歴史は一般に
イメージされているより、はるかに古いのです。
宇宙から降ってくる「隕鉄」に含まれる
錆びない鉄、超高純度鉄や、至るところに
転がっている合金の塊や、超高純度金属片など
精錬というより、溶かせばつかえたものが
転がっていたのです。
1万年前の縄文人であっても
日本には、超高純度銅片が落ちていたそうで
今でも、稀に落ちているのがあり
実物もみてきましたが、
こういうのを拾って、溶かすことは
技術的には可能だったわけです。
現代の感覚でいえば量産には程遠いですが
錆びないのですから、長持ちしますし、
十分、使える物だったわけです。