藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2017年05月29日

  

えとせとら

2017.5.29.

 

 

まだまだ欧米並みの「当たり前」

というレベルではないものの

日本でも確実に浸透してきた

グルテンフリー。

 

そもそも、なんで小麦ばかりが

悪いとされるのでしょうか。

 

 

人間が改造したから悪いというと

今、人類が食べているものの大半は

野生型の原種とは似ても似つかぬものです。

 

改造したから悪いものでは、何も食べれません。

 

小麦の場合、おおよそ、この1000年ほどの間に

とことん、グルテン含量を上げ過ぎた、という話になっています。

 

グルテンは、難消化性の上、といっても植物タンパクの多くは

難消化性ですが、、、 構造の一部が欠如したものが

高い抗原性を示し、結果的に自己免疫反応を誘導し

腸の組織が攻撃を受けてしまう、とされています。

 

そうなると、本来、吸収してはいけないようなものまで

どんどん体内に取り込まれてしまい、更なる諸症状を

招く、と考えられています。

 

慢性的に炎症反応が持続することもあり

体がだるい、頭が重い、といった様々な

副次的な症状を招くようです。

 

 

このブログで以前に紹介した3万5千年前の

ネアンデルタール人の集落跡から発見された

野生の麦の原種の群生については、単に

オアシスの岸部から溝を掘り、水が広がったところに

麦の原種が群生し、それを食べに来た豚? 猪?

のようなものを捕まえて食べていたらしい、、、

一応、週齢のそろった子豚の骨がまとまってでてくるので

事実上の飼育に近い状態であったと考えられていますが

これはまだ、農業の原型のようなもの、です。

 

麦を食材として食べれる代物にしたのはずっと後の時代です。

 

 

それでもまだまだ、ヨーロッパに麦が普及したころは

大麦、ライ麦、燕麦、ハト麦、適当に様々な麦が

ごっちゃになった状態で、畝のない畑に直播きし

ごっちゃになったままの状態で収穫していたようで

撒いた種に対する収穫される種の比率は、一桁台に過ぎず

日本の水田における数百倍の効率とは別次元のものでした。

 

この手の麦類にグルテンが「ない」とはいえませんが

あっても非常に少なく、通常は問題にならないようです。

 

やがて、小麦の単独播種が広まり、小麦の改造も進んだわけですが

ヨーロッパ中央部では、昔ながらのごっちゃまぜ麦が

食され続けました。 ドイツ系の方が、ドイツでは

パンといえば、黒いパンのことで、白いパンのことは

ブリテン風のパン、とか、白パンと呼ぶ、とおっしゃってましたが

確かに、ドイツやオーストリーで食べたパンは黒いのが

多かった印象があります。

 

戦後、マーシャルプランにより、日本には米国製の小麦が

大量に供給されます。 ドイツにも同じ提案が為されましたが

ドイツは、断っています。 米国製の小麦は食べない。

食糧は自分たちでつくる、と。 それより重要なのは

住宅政策である、と戦争で失われた住宅の再建に

国力を注いでいきます。

 

 

 

さて、私自身が自分の異変に気付いたのは

パスタを食べた後です。

 

大阪人は、うどんをよく食べますが

母方の先祖はうどんを大量につくるのも仕事でした。

剣山を拠点とする治水事業の技術者が

全国の大河川を改修し、暴れ川を鎮めて

田畑を拓いていったそうで、水田を拓くくせに

自分たちは、小麦を食べ、うどんを主食にしていた

などなど、先祖代々の治水に関する様々な話が

伝わっています。 香川がうどん県というのは

歴史的な背景があるようです。

 

なので、あんまり米は食べないので

食事は、うどんか、パスタ、が多かったわけです。

 

何十年も大量に食べてきて、いまさら、自分が

小麦アレルギー?? というのは考え難いものが

ありました。

 

ところが、食べ過ぎた時など、胃が燃えるように熱く感じられ

頭が、ぼーっとし、体温は高くないのに、高熱があるような

熱感に襲われる、ということが何度もありました。

 

それ以前から、どうも、パスタを食べたあとは

体に力が入らないなあ、、、 という感じはありました。

ピザ屋の息子として生まれたジョコビッチ選手が

小麦ばかり食べていたころは、どうも力が続かず

試合に勝てなかった、世界で活躍するには

グルテンフリーの食事に変えたのがきっかけだったと

自著に書かれておられますが、ああいうレベルの人とは

違うものの、書かれてある症状は、自分にもある程度

あてはまったのです。

 

で、試しに小麦をやめてみると、見違えるように

体調がよくなり、それまでの気になる症状が消え失せた、

ということです。

 

そういえば。 イタリアのパスタといえば

グルテン強化剤というか、厳密にいうと

パスタの強度を強くするのではなく

粘りを増すのですが、ある添加物を大量に

混ぜていたな、、、 と。 添加物自体は

ありふれたものですが、原料がとんでもないものなので

さすがに、ブログには書きません。

このブログ、いろんなことが書いてあるようで

必ず、ある節度、超えない一線というのを

守っています。

 

 

ただでさえ、デュラム種のグルテンリッチな小麦を

つかって、架橋反応がよく進むように、微粉にし

これを架橋反応を推進する作用のあるイオン強度が高い

環境、つまり海水で煮る、、、 と、グルテンを強くする

工夫を重ねているところへ、添加物です。

 

てんぷらの衣がついているのを食べても

平気ですが、パスタとは求められている

テキスチャーが異なり、グルテンが生成しにくい

条件で用いられています。

 

おまけに、日本の技術なのですが、

トランスグルタミナーゼが広く使用されており

この開発には、深く考えずに、大きな事業になると

かなりの時間を割いたのですが、今から考えると

この酵素、グルテンの抗原性を増す反応を

触媒する可能性があります。 使い方としては

タンパク質の架橋反応というのを誘導して

タンパク質に粘りを生ませる、うどん生地に

混ぜておくと、冷凍しても、温度を上げても

冷えてしまっても、茹でて時間がたっても

架橋反応が残ります。

天然?のグルテンのように架橋反応が崩れて

しまう場合は、冷凍ではなく、生生地のまま

茹でて、茹がきたてを食べないと、腰がなくなる

わけですが、その点、この酵素でつくりだした

架橋構造は丈夫なので、夜中の高速道路の

SAでも、腰の効いた歯ごたえのあるうどんを

出せるようになりました。 すごくいい仕事を

したと思っていましたが、考えてみれば

グルテンリッチどころか、グルテンの

問題点を増強したようなものであり、

しかも、グルテンの変性反応まで誘導していたら

抗原性を高めてしまうことになりかねません。

 

 

一つ一つは問題ないように思えても

合わせていくと、体の中では問題。

 

 

小麦粉製品には、様々な「工夫」が

為されており、混ぜたものによって

グルテンの問題が更に強化されている

可能性があります。

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