藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
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2017年06月26日

  

えとせとら

2017.6.26.

 

 

 

米軍が、弾道弾迎撃ミサイルの実験に

失敗したという報道が注目されています。

 

 

弾道弾ミサイル迎撃の試験や訓練は

これまでにも何度も行われていますが

今回は、北朝鮮が盛んに、ミサイル攻撃を示唆し

発射を繰り返す状況で、迎撃ミサイルに関する

報道に関心が集まるのは当然でしょう。

 

特に、シリアへの地上部隊の侵攻を

強行に主張し、隣国イラクに展開する

民間軍事会社への発注予算を激増させた

元国務長官が、大統領選に敗れ

その後、紛争の火種が中東から

東アジアにシフトし、今度、事が起こるのは

東アジアか、という状況で、新大統領が

何をやらかすのか、緊張度が高まっています。

 

 

今回、標的に命中しなかった弾道弾迎撃ミサイルは

新型バージョンであって、まだ実戦配備されていません。

 

試験中のものが、「失敗」ということ自体は

よくあることです。

 

F35戦闘機は、実戦配備はされ、

飛ぶことは構わないのですが

高度な機動を行ってはいけない、つまり、実際の

作戦行動はとれないわけで、事実上「使えない戦闘機」の

まんま、です。

いつ、なんとかなるのか、なかなか

目途が立ちません。

F22戦闘機も、沖縄以外には

ほとんど海外派遣されず、こちらは、飛行するだけで

かなり電磁波吸収体などにダメージがあるため

カタログ性能は抜群ですが、ほんとに使えるのか?

という代物です。

 

オスプレーは、主エンジンの向きを水平飛行状態と

垂直離着陸状態と、確度がほぼ90度違う状態に

回転させることができますが、このシフトには

どうもトラブルがある、とされていたのは

私が、学生時代のころから。未だに抜本的解決は

できないので、どうしても、事故の不安がぬぐえません。

 

では、これらはどうにもならないのか、というと

いざ、有事の際には、多少、事故で失っても

戦争そのものによる消耗を考えれば、と、

お構いなしに実戦投入します。

使えない、ということではないわけです。

ただ、普段から、激しい訓練をやろうとしても

そんなことしたら、故障してしまい、人身事故にも

つながり、私たち一般市民の生活圏上空で墜落されたら

とんでもないことになります。

 

実際、やってるから事故もおこってるのですが。

 

 

兵器というのは、こういうものです。

 

毎日、使う民生用電気製品は、高頻度で

壊れたら、大クレームやリコールになりますが

兵器は、普段は、むしろ故障中で、使えないものが多く

頻繁に整備や、部品交換を行う前提で

開発されています。

軍艦でも、同じ型のものを、たくさん、もってないと、

平常時に、作戦行動中のものは

全体の1~2割程度に過ぎないのです。

 

 

 

こういうセンスからいうと

迎撃に一回、失敗した、

というのは、それ自体は、

なんでそんなに騒ぐのか、と言うレベルの

ものです。

 

 

日本周辺には、米海軍や自衛隊のイージス艦のうち

弾道弾迎撃仕様のものが、展開し、

何度も、ハワイ沖などにでかけては、

迎撃訓練を行い、100%命中とはいきませんが

概ね、良好な命中率となっています。

 

概ね、良好では、はずれた時どうするのか。

 

何発も撃つのです。

 

実戦では、航空機を狙う場合でも

通常、一度に2発は撃つことになっています。

どっちかでも、当たれ、と。

 

完璧ということは無理なので

ある程度の命中確率があれば

あとは、数を撃つことで

ミッションの遂行を図るわけです。

 

もちろん、敵も実験やデモと実戦では

撃ち方が違います。

一度に、多数を発射したり

偽の弾頭を搭載したデコイ(おとり)を

同時に発射したり、ミサイルから

複数の弾頭やデコイをおとしたりして、

欺瞞し、防衛側を攪乱する作戦を取るものですので

訓練通り、予め、準備をしておき

待ち構えて1発をよくねらって迎撃、

とはいきません。

 

それでも、一応、弾道弾に対して、「備え」はあります。

 

絶対に、大丈夫ということはないものの

無防備ではありません。

 

ミサイルばかりに注目が集まりますが

もし本気で北朝鮮が攻撃してくるなら、

ミサイルはどれほど脅威でしょうか。

韓国はどうにもなりません。

「少し遠くに飛ぶ」大砲や

無誘導ロケット弾でも、簡単に

首都ソウルが攻撃され

あっという間に、火の海になります。

 

ミサイルがどうこういうより

一般的な砲兵火力だけでも

相当の脅威です。

 

日本の場合、当然、特殊部隊が

日本本土内から、攻撃してくるでしょう。

私たちの同胞が、何人もさらわれていますが、

漁船や貨物船も多数、日本の沿岸を走り回っています。

 

夜間、海岸にこっそり上陸されても、

わかるものではありません。

日本海の海岸すべてに、

重力感知センサーを埋め、

ありとあらゆる上陸した者を

捉えるという案もあり

シート状の圧力センサーの

商談もやりましたが、

予算化されなかったどころか、

海からの侵入に対して、全く無防備な若狭湾に、

次々に原発が建つ現実に、この国は

国防を何と考えているのか

唖然としてきました。

 

ドローン法が成立し、

映像機器のショールームにいっても

もう、ひたすら、ドローン商談を

やってます。 大量のドローンが

すでに飛び始めているのですが、

国を守るため、海岸線の侵入者監視にという

意見が強かったにもかかわらず、ほぼ

無視されているようです。

そういう使い方はせん、と。

 

 

横須賀に停泊する米海軍艦艇にとって

陸上からのロケット攻撃や、

フロッグマン(潜水夫)による

機雷攻撃などは、来るとわかっていれば

対応できなくもありませんが、

常時、完璧な警戒態勢を取ることはできませんので

いきなり、やられると、お手上げです。

 

首都圏を弾道弾ミサイルから防衛する目的の

パトリオットミサイルの弾道弾迎撃バージョンは

配備位置が公表されており、敵のコマンド部隊が

潰しにいくのは容易です。

迎撃ミサイルを使用不能にするのに

爆弾や大砲は要りません。

操作員に、毒を塗った吹き矢を射かけても

サリンを播いても、目的は達します。

弁当屋さんや、飲み物に有毒菌や

毒物を忍ばせる手もあります。

 

 

一番、現実的な最大の脅威は、貨物船に核爆弾を

搭載し、東京湾で、ピカドンとやられることです。

 

多数の民間船舶が往来する東京湾で

完璧に北朝鮮に関係する船を一隻残らず、阻止する、

あるいは、積荷を検査する、

というのは現実的ではなく

核爆弾を搭載しているかどうかは、簡単に

衛星や航空機などから、スキャンすればわかる

というものではありません。

原子力艦から漏えいする微妙な放射能を

キャッチする技術はありますが、

臨界に達していない、「静かな」核爆弾を

みつけるのは至難です。

 

通常動力の潜水艦に、核爆弾を搭載し

商船の下を潜って湾内に侵入されたり

曳航して侵入後に、切り離されたら

そうそう、見つけられるものではありません。

 

旅客機に核爆弾を搭載して飛んでこられたら

どうなるか。 搭載しているとわかれば

簡単に戦闘機で撃墜できますが、

そんなことは、諜報活動でないと

わかりません。レーダーに

核爆弾は映らないからです。

 

吾々は、亡命を求める。

拉致されたみなさんの同胞を連れてきた

と映像信号を流されたら、ネット同時配信されると

止めようがありません。

これを撃墜はできませんので

どうしても羽田へ降りると

みなさんの同胞が叫んでます!

と、やられたら、どう対応できるでしょうか。

とりあえず、撃墜しておく、という

決断ができるでしょうか。

ほんとに、拉致された被害者を

乗せてくるかもしれません。

 

やるとなったら、何やるか

わからないですよ。

 

高速艇や潜水艦で
特殊部隊を上陸させ
海岸沿いの、それも
陸の孤島のようなところに
建設された原発を暴走させれば
本格的な原爆とは桁が違うものの
大混乱に陥るレベルの放射能が
風向きによっては大阪などに
及ぶこともあり得ます。

 

 

いくらでも、手はあります。

 

 

ミサイル発射というのはデモンストレーションには

なり、ニュースのネタにはなりますが、

本気で、攻撃する時というのは

もっと確実で、対応困難な作戦をやるものです。

 

日米の科学技術や軍事力は

北朝鮮を圧倒する、と思っていると

シンプルで原始的な作戦により、コロッと

やられるかもしれません。

 

 

北朝鮮が、ミサイルを持ち、

実際に飛ばしているのは間違いありません。

 

ところが、弾頭がどうなっているかはわかりません。

 

これまで、プルトニウムの核爆発実験には

成功していると考えられ、また、旧ソ連から

供与された、炭素炉2基を使用していた時代に、

プルトニウムを蓄積していること

(その後、炭素炉は、2基とも放棄されています)

ここまでは、確度が高い情報のようですが

ミサイルに搭載する「弾頭」をつくっているか

どうかは、なかなか確認ができません。

 

核爆弾と核弾頭は、大きな違いがあります。

 

どんなに大きくても、重くても、船には積めます。

数トン以下なら、大型の飛行機に積めます。

 

ところが、ミサイルの弾頭となると

小さく、軽く、大気圏突入時の高熱に耐え

猛烈な速度で落下する際の熱と振動に耐えなければ

なりません。 プルトニウム自体は、

劣化ウランでつくられた真球に近い

容器に収められていますが、北朝鮮が

これをつくれることはわかっています。

あとは、猛烈な圧力をかけて一気に

臨界点を超えさせる爆縮装置、これも

何度も実験し、成功していることは

わかっていますが、ミサイルに積めるように

小型化できるかどうか、爆発制御装置や

誘導装置を含め、全てを小型化、軽量化し

頑丈な弾頭に収める技術を確立しているのか

こうなると、いまひとつわからないところがあります。

まあ、やりつづければ、いつかはできるものですから

やっていると考えるべきでしょうが、

ミサイルは目立ち、迎撃されやすいもの。

しかも、弾頭を小型化しないと搭載できない、

それよりも、確実に、爆発させることを

考えるなら、ミサイル以外の方法を

取るのが、常道でしょう。

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