藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

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2017年12月21日

  

がん, 免疫

2017.12.21.

 

 

 

最近の記事に余命宣告の「からくり」?に

ついて書かれたものがありました。

 

余命3ヶ月とか言われても実はどうなるかは

よくわからないわけで、医師は数字だけ説明して

その数字の意味を説明しない傾向があるとの

常ひごろ、そこが問題と感じていることを

ズバリ指摘してありました。

 

 

結論からいうと、余命はわかりません。

 

150年も余命がある人はいないにして

余命3ヶ月とか、6ヶ月とか、そんなピタリと

月数が分かることはありません。

 

本当に当ったら、偶然か、あるいは医学ではない

何か不思議な世界のもの、ということになります。

 

 

もちろん、余命3ヶ月とか、6ヶ月とか言われたら

厳しい状況にあることは事実です。

 

統計上は、どこの部位のがんで、ステージがいくつで

他にも進行度を示す指標がどうなっている場合

生存期間が何ヶ月であったか、という生データは

バラバラなのです。

 

数日以内にお亡くなりになられる方から

数年を経て、平気で生きている人もいます。

 

ロングテールといいますが、おもいっきり長い長い

尻尾が伸びており、どんなに深刻な状態でも

生き続ける人というのはいるのです。

逆に、長く生き延びる人を含めて余命3ヶ月ですから

余命3ヶ月といわれても、あっという間ということも

あります。

 

 

人はなぜ死ぬのか

 

人はどうなったら死ぬのか

 

 

医学や科学ではわからないのです。

そこで統計データのご登場、エビデンス様が

御通りになられるわけですが生データは

一言でいうと、「なんでもあり」な状態なのです。

 

これを無理やり平均値としてしまうと

とことん長く生き続ける人もいますので

一人だけで全体の平均値を大きく押し上げてしまいます。

 

そこでよく中央値、つまり大人数の方の生存期間の中で

真ん中の人、長い順でも短い順でもいいのですが生存期間の

長さによって順番に並べ、順位がちょうど真ん中の人は

何か月生き続けられたのか、そのデータを選択します。

 

 

こうして、真ん中順位の人は3ヶ月生きられたので

あなたの平均余命は3ヶ月ですよ、とそれだけ

言ってしまうのですが、聞いた方は、3ヶ月なんだ、

自分の命はあと大体90日なんだ、

と思ってしまうわけです。

 

 

余命○○と言われたんです、、、 と悲壮なお顔で

おっしゃる方には、余命は実際にはわかりませんので

何と言われようが、言われた通りに死ぬ必要はありません

もっと長く生きてください、と申し上げるようにしています。

 

 

 

サイトメガロII型ウイルスが増殖し

内臓の細胞が肥大化(細胞が巨大化するので

サイトメガロ)して多臓器不全、人工心肺

ここまでいっても平気で生きている人もいます。

私のことですが。

 

世界中の新薬開発現場をまわっていて

いろんな人がいました。

特にエイズ患者さんにはかなりの人にお会いし

結構、エイズ対策で仕事を組んだ人ご本人が

「自分もエイズなんだ」と告白されたり

実際、次々に仲間が倒れていき

こういう言い方をしていいのかどうか、、、

本当の末期の方は体が干からびたようになってしまい

映画にでてくるETさながら、、、 あの映画の主人公は

エイズ患者をモデルにしたのか、と思いたくなるぐらい

かなり深刻な症状になる人もいます。

握手するにも気をつけないと肌も骨もすぐに

ボロボロになりますからやさしくそお~~~っと

手を添えるように、それも激しく動かすことは

できませんからす~~~っと静かに手を動かすのですが

何とかするから生きていてください、と心から

呼びかければ声にせずとも聞こえ、一滴最後の涙を浮かべ

次の日には生存期間の記録簿にマークがつく、、、

 

こういう日々の連続では死を意識しながら

本気で働くので充実感はあるのですが

全てが「重い」ですね。。。。

 

で、なんで生きているの? と言ってはいけないのですが

平然と統計処理されたデータを無視する人が少なからず

いらっしゃるのです。

 

 

国際エイズ学会の発表の中には患者さんの「見た目」も

大事ですので、患者さんに実際に話をしてもらうVTRを

延々と流し続けるものもあったのですが、まるで囚人みたいに

当時のエイズの進行度を示す CD4カウント という数字を

書いたプラカードを胸の前に持ちながら撮影されていました。

 

その中には、CD4カウント = ゼロ という人もいました。

 

 

会場から、なんで生きとるんや??? という意味の

様々な言語の驚きが聞こえましたが、エイズでいうと

ロングタームサバイバー、 がんでいうと自然治癒した人

こういう方々がいらっしゃいます。

 

今日ではエイズの治療成績はずいぶんと改善されていますが

昔は進行したらアウトと考えられていました。

それでも治療していないのに平然と長期生存していた人も

いたのです。

 

 

 

共通項はいくつかありますね。

 

 

 

うろたえていない、平然と死を直視している。

 

人のことを考えている。

 

自然や美しいものに関心を示し反応している。

 

 

データとしてはなかなか共通項というのは見えないのですが

NK活性が数倍程度高めにでる、血中NK細胞数が数倍以上多い

どうもNK細胞の挙動が他の患者さんとは違う、、、

これはアフリカへいこうが、プエルトリコへいこうが

ニュージャージーの研究機関であろうが、

どこでも共通した見方でした。

 

 

 

慢性病が進行していてこれは症状が重い、厳しい、、、

ここまでは言えても、では実際、どれだけ生きていられるのか

そこまで正確にはわかりません。

 

なので余計な数字は言わない方がいいですし

言うなら、理解力のある人で、どういう背景で

こういう数字になっていると説明しないと

いけないでしょう。

 

もっとも生命保険の生前給付特約をつけている場合は

余命6ヶ月以下の診断、が給付条件になっていたりするので

その際は、余命宣告もらわないとお金がでないですからね。

 

 

数字に支配されず、元気

に生き延びていただきたい

それが切なる願いです。

 

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