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丸山ワクチンというのは今でも根強く「関心」を集めています。
大昔、治験が開始された前後は大変な注目を集めました。
がんは免疫病という考え方は一部の研究者にしか認識されていなかった時代にワクチンという名前のついたものでがん治療ということで相当な誹謗を浴びました。
一方で当時は制がん剤(殺細胞剤)を今日よりはるかに大量投与していたため副作用の凄まじさに批判も多く、替りのものを求める「願い」を集め、また進行がんでも助かるのかもしれないという切なる望みを一手に集めた感がありました。
結果的に丸山ワクチン投与群の3%が延命し、たった3%しか効かないと酷評されます。制がん剤投与群は全員先に死亡していました。
今日では白血球の若干の増加が認められることがあり感染症で死亡するリスクが少し低下するのかもと考えられています。
新しいものに既存勢力が悪口を浴びせる悲しい世の中ですが、かといって丸山ワクチンがすごいのかというとそれも違います。
結核菌の抽出物ですから若干の免疫刺激があります。
丸山ワクチンだけ突出して有名になりましたが、溶血性連鎖球菌を凍結乾燥したものやシイタケの抽出物も抗がん剤として保険収載されています。
様々な免疫刺激物が徹底的に検証され、若干の免疫刺激効果があるものの進行がんと闘うレベルではない、、、 抗がん剤により低下する感染症免疫を下支えし感染症亡リスクを多少下げるレベルのものです。
無意味ではないものの決定的に重要でもないということです。
菌体からの抽出物であれば若干の免疫刺激があり、菌体の毒素を使えば効果はアップしますが副作用も強くなり、どこまでいっても実用的に切れ味のあるものにはなりません。
丸山ワクチンそのものにはそれほどの威力を感じませんがありとあらゆる誹謗中傷妨害を乗り越え免疫の力によってがん治療をという趣旨を貫いた人々には敬意を抱いております。
で。 患者さんの役に立つの?
まあ、そんなに役に立つわけでも、、、、 ですかね。
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