NHKスペシャルで人類誕生3回シリーズの第一回をみました。
いきなり人類が誕生した後からの物語が始まり、あれ? だったのですが、おそらく現生人類の誕生の物語なのでしょうね。
進化には意図のようなもの、こういう方向へ進んでいくというものがあるのでは、との問いに専門家が、いえ偶然の結果ということが多いのです、と「たまたま説」を唱えておられました。
人類は順調に能力を高めながらまっすぐ進化したのではなく、何十種類も登場し、異なる人類が同時に存在した時代が長く、案外弱そうなのが「たまたま」その時の環境に合っていたり、逆境の中、絶滅寸前に追い込まれながら大逆転の連発で生き残ってきた、今日概ね通説となっている考え方を紹介していました。番組では代表的な20種類の各種人類をわかりやすいイメージで紹介し、こっちの方が強そうだけど、というのが意外に絶滅し、弱そうに見えるのが生き残ったという流れをヴィジュアルに説明していました。
あのNHKさんの説明能力の高さはいつも脱帽です。
ただですね、「ターザン仮説」と呼ばれるどうにも理屈に合わない説が軸になっています。やさしいオスがメスのために肉食獣が走り回る危険な平地を二本足で歩き、空いている両手で食べ物を抱えてもって帰った、というお定まりのお話です。
よくできたアニメーションに登場するのはほとんどが「オス」です。進化の担い手はオスというイメージが自ずと定着する仕掛けになっています。
番組ではいきなり樹の上で直立二足歩行する私たちのご先祖様が暮らしていています。女性キャスターが「落っこちますよね?」と突っ込みを入れてましたがどう考えても樹の上で暮らすのに直立二足歩行は不便です。なんでそういうことになったかは一切説明なし、です。