免疫療法に関してしっかりとした取材に基く正確な記事が出ています。 まだ店頭でも販売中の週刊雑誌ですがネットでもご覧になれます。内容の大半はノーベル賞受賞に関するものですが、末尾に京都大学の研究者が確立した別の免疫療法の中に本物があることが明記されています。ぜひお読みください。
記事はこちら↓
https://dot.asahi.com/aera/2018100500028.html?page=1
ANK療法が完成した1993年に肝心のANK療法ではなく、簡便なものがTV報道されてしまいます。当時ANK療法は臨床試験に入る直前で一般診療はされていません。
欧米では分子標的薬が抗がん剤を押しのけ主流に、そしてNK細胞の攻撃力を高めるADCC活性が重視という「事実」を20年以上も前から「言い続けて」きました。2010年7月1日には国に声が届いたのか、分子標的薬の保険適用外(自由診療)の処方は積極推奨すべしと通知が発布され、個人輸入に頼っていた分子標的薬をクリニックでも国内正規ルートで購入可能になり、多くのがん患者さんの命が助かりました。本当にありがとうございました。
ところが世界のがん治療がNK細胞を中心に動いてきた事実は稀にしか報道されません。
2013年、免疫チェックポイント阻害薬の話をしても関心を呼ばず、後に夢の新薬と過剰報道されますが、つい5年前には免疫療法だから効くわけがないと酷評されていました。 手の平は何度もひっくり返されてきたのです。
半端な免疫細胞療法はほぼ意味がありません。よくわからない免疫細胞療法が多いのは事実ですが、的を得た内容の批判はみかけず、ただ憶測で書かれたものばかりです。ましてやANK療法と一般法の免疫細胞療法の区別もついていません。
なお免疫細胞療法が保険適応になっていないのは制度上の制約があったからにすぎません。これからは世の中はひっくり返っていきます。