前回からの続きです。先に(1)をお読みいただければありがたいです。
化石ではなくて「死体」、それもかなりジューシーなものがシベリア永久凍土の中から次々に発見されています。すでに絶滅したマンモスの死体が発見された時はお茶の間のニュースでも話題になりましたが今では当たり前のボコボコとでてきており、そんな生き物がいたのか、とあまり知られていないような絶滅種のフレッシュ(?)な死体が大量に見つかり続けています。
昔からこうした現象はあったのですがこのところ急激に増えています。
またシベリアにはボコッと核実験でもやったのかという巨大な穴、それも円錐状にあまりにもスパッと切り抜いたような巨穴が存在し、秘密実験なのか、いやいやエイリアンの仕業だとか昔から人々の空想を掻き立ててきました。こちらもこのところ、そんなもんどこにでもある、とまではいきませんが、やはりボコボコと相次いで発見が続いています。
要するに凄まじい加速をつけて永久凍土が溶け始め、封印されていたメタンハイドレートが放出され始めているわけです。いよいよ温暖化の親玉因子が本格的に動き始め、ここから先はあっという間に事態が深刻化する可能性大です。
一度、大気中にメタンガスが拡散すると中々、減ってくれません。空気より軽いので素早く拡散します。地球の歴史の中では、かつて大気中に大量のメタンガスが満ちていた時代もあったと考えられていますが、その際には大量の酸素と反応することで、かなりゆっくり時間をかけて水と炭酸ガスに化けていったと考えられています。ですがひとたび勢いをつけて大気中のメタンガスが増え始めると温暖化が猛烈に加速し、ますますメタンハイドレートが溶けるのでこれを止めるのはかなり困難です。
では炭酸ガスとメタンガスのダブルエンジンで一気に温暖化が進むと何が起こると考えられているのでしょうか。 (続く)