2009.2.19.
一般医薬品の通信販売に関する規制強化問題で、
ケンコーコムという通販業者が、盛んに
ネット上で、規制反対キャンペーンを展開しています。
パブリックコメントの97%が規制反対であったにも
かかわらず、全く無視された上で、規制強化を実施した、
しかも、これだけ高率の反対意見があったことは、
ケンコーコムが厚生労働省に問い合わせたことで
判明したもの、とされています。
パブリックコメントを取りながら、結果を公表しない
全く、国民の意見を無視した態度です。
今までの時代ならこんなやり方も通用したのですが、
誰がどう規制をかけようと、ネット社会の進化は
止めようがありません。 時代錯誤な感覚、姿勢では、
そのうち、国民の怒りが集中するでしょうし、選挙戦で
政府与党の足を引っ張りますから、政府内部でも、
非難されていくでしょう。
パブリックコメントの内容については、個人情報保護の観点から
開示できる状態にない、というのが厚生労働省は見解ですが、
パブリックコメントなんですから、本来、内容は公表すべきです。
個人情報保護というなら、最初から、内容は公開される可能性が
あることを了承してもらうか、少なくとも、統計処理した数値は
公開する、いずれかの了解のもとに意見を集めるべきです。
パブリックコメントを取りながら、データの公開にあたり、
個人情報保護を持ち出すということは、そもそも、
最初から、個人情報保護について、考えていない、
ということになります。
もちろん、住所や電話番号などは公表すると問題ですから、
基本的に氏名、それに加えて、必要なら立場を公表するべきでしょう。
そもそも、正式に名乗った上でないと、
公的意見とはいえません。
自分の立場を隠しながら、
勝手な批判をやっているのは
意見とはいえません。
氏名、を名乗り、公表を承認した人の
意見は、より真摯な意見として扱うべきでしょう。
最初から、公開を前提にパブリックコメントを取るならば、
多数のネットユーザーが、閲覧できるようにシステムを
設計するのは、そんな困難なことではありません。
さて、「多数決が正しい」根拠はありませんが、
97%反対、というのは、尋常な数字ではありません。
これだけの反対率を無視されていたことがはっきりして、
それで黙っていたら、益々、国民がなめられます。
なめられれば、なめられる程、訳の分からない薬が認可され、
真っ当な医療は無視され、結果的に、国民は多大な犠牲を
強いられます。
手は無限にありますので、
これはおかしい、と感じた方は、
自分の声を、どこかで、表現しましょう。
ネット社会では、考え、意見、情報を発信しない人は、
存在しないのと同じです。
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