藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。

TOP > 小麦粉アレルギー

2012年01月07日

  

免疫

2011.1.7.
 
 
小麦粉の成分を使用していた石鹸を
使っていた人々が、数百人、アレルギー症状を
発し、中には、小麦粉製品がまったく食べられなくなった、、、
という事件が、集団訴訟に発展してきました。
 
小麦粉で何でアレルギーになるのか、
普段から食べているではないか、と
ご質問をいただきました。
 
本件についての詳細は知りません。
 
ただ、一般論として、どんなにありふれたものであっても
時と所と場合などにより、有害にも無害にもなります。
 
たとえば、随分と昔の話ですが、小麦粉による
発がんが社会問題になったことがあります。
では、小麦を食べれば、がんになるのか、というと
そういうことではありません。
手術に使う手袋のすべりをよくするため
小麦粉を使っていたのです。
どうせ、食べ物だし、とあまり気にされなかったのですが
開腹手術となると、腹膜上に小麦粉が散るわけです。
こんなところに小麦粉を撒かれても、消化できません。
 
どうも変だと気付いた医師が調べたところ、
小麦粉を核にして、がん細胞が発生していると
報告されたのでした。
今日では、もちろん、小麦粉は手袋の滑材には
使われていません。
 
何せ、古い話なので、ほんとうはどうだったか、
それは分かりません。 ただ、口から食べる小麦粉は
ありふれていても、腹膜にまかれたら、とたんに危険物質に
なる、ということは十分、あり得ます。
 
ちなみに、旧帝国陸軍は、小麦粉製の爆弾の実験を
くりかえしていました。 小麦粉を空中にまけば、ま、
他のものでもいいのですが、とにかく、表面積を大きくし
十分な酸素と触れるようにすれば、小麦粉でも爆発するのです。
今日でも、微粉を扱う場合は、粉塵爆発に注意します。
 
酵母菌に人のアルブミンの遺伝子を導入して、
医薬品としてのヒト血清アルブミンをつくる仕事をしていた時
英国での臨床試験で、アレルギー反応がでてしまったのです。
何で、と調べると、症状を発するのは、パン職人でした。
うん? と、考え、酵母由来の物質を注射するから、
日頃、パン酵母を大量に浴びているパン職人にアレルギーがでた?
むしろ、普段から大量に浴びていれば、免疫寛容になって
反応しないだろう、、、諸説、噴出しましたが、結果的に
酵母由来のある成分が、アレルギーを引き起こしたらしいことが
わかりました。ただ、このケースは、「注射」ですので、
酵母を食べたから、それでアレルギーになる、という
わけではありません。 また、注射用の薬をつくるときにも
当然、問題物質は排除しています。
 
 
で、今回の話ですが、要は、石鹸成分に、小麦粉の分解物を
加えていた、というものです。すると、大きなたんぱく質なら
皮膚から直接、体内に入る可能性は低いものの、小さくなった
ペプチド断片が、皮膚に入ってしまい、「ないはずのところ」
に「あるはずのないもの」が存在し、これはおかしい!!と
免役系が異常物質と認識してしまった、ということのようです。
 
こうなると、口から入っても、過敏になった免疫系は暴走します。
 
一応、そういうことは、あり得るでしょう、、、、、
 
 
ただし、ペプチドがあるから、だから免疫反応が起こる、
というほど単純ではありません。 免疫細胞が取り込み易い、
あるいは、何か危険と認識させるほかのものが入っていた、
何か、もうひと押しないと、そうそう、免疫系が反応するはずは
ないのですが、、、、、、 
 
 
今の時点では、本件の詳細はしりませんので、この辺で。
 
 

>>全投稿記事一覧を見る