このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。
TOP > 本物のCTL簡易版
2010.1.20.
前回の本物のCTLの書き込みに対し、
やはり、「よくわからん、、、」という
お小言をいただきました。
ううん、うちは、「普通のCTLをやってきたんです」
普通というと、技術員は怒るかもしれませんが。
技術的には難しいのです。
キラーT細胞に与える標的として、
患者さんのがん細胞が送られてくるんですが、
細胞といっても、一個一個、きれいにバラバラになって
液体の中を泳いでいるのではありません。
組織の塊、それも、正常細胞もごっちゃの状態です。
何より、蓋を開けてみないと分からない、
どう処理するかは、都度、工夫が必要、
こういうのが、一番、技術的には難しいのです。
ワンパターンのやり方では駄目ですから。
で、生きたがん細胞相手に、若いキラーT細胞、
よそがやってる成熟させたキラーT細胞は、
もう学習意欲なんかありません、まだまだ
やる気満々のナイーブなキラーT細胞に
勝負を挑ませるわけです。
そして、本当に、目の前の生きたがん細胞を
殺していけば、本物のCTLに育ったことになります。
これが、本来、普通のCTLなのです。
実際、生きたがん細胞は入手できない事が多いのですが。
がん細胞の死体では、もう死んでるんですから、
ほんとに殺すかどうか、確認はできません。
さて、気がついてみると。
普通のCTLをつくっているとこが見当たらない、、、、
え? うちだけ???
どうもそのようなのです。
論文レベルでも、これのどこがCTLやねん、
と、言いたくなるような、目を覆うばかりの
インチキの横行なのです。
ペプチドかけてみたらインターフェロン分泌したから
CTLです。これなんか、まだマシ。 ペプチドが
結合した、それだけで、CTLと言い切ってしまう猛者が
ウヨウヨいるのです。一流大学の学者さんですよ、それも。
ほんとにがん細胞を殺すところは確認せず、
「がん抗原」なるものに、何らかの反応をした時点で、
CTLと言いのけてしまうのです。
私にはそんな度胸はありません。
新聞などを、ご覧になれば、たまに、○○ワクチンにより
CTL化が確認された、腫瘍組織にCTLが集まることが
証明された、、、 などと書いてあります。
これ簡単にいうと、インチキです。
だって、がん細胞殺すところ、誰もみてないんですから。