このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。
TOP > 沢尻エリカさんへのリンチ中止署名運動
女優沢尻エリカさんが薬物の不法所持で逮捕され来年のNHK大河ドラマの代役探しが急務とされています。これに対してNHKは少なくとも収録済のシーンは放映すべきであると署名運動が起こっていると報道されています。 不法行為に対しては刑事罰が下るのだからそれで充分ではないのか。なぜこの人物は犯罪者だからと私的な罰が加えられるのか、犯罪者でも更生すれば社会復帰させるべきであるのに犯罪を起こしたから配役を下すということが当たり前という風潮は更生の機会を奪う雰囲気を醸成し、また更生しなければ結局犯罪を繰り返す可能性もある等とコメントされています。
私的な刑罰のことを英語でリンチといいます。
もちろんNHKが番組出演者との契約にこういうことをやったら降りてもらいますよ、といった条項を盛り込んでいて両者が合意していたなら契約通りに降りていただきました、ということで、今度はNHKの方がうちはルール通り、破ったのは女優さん側と正当な権利をもつことになり、そこへ収録済は放映すべきといわれるのは迷惑ということになります。では署名運動をやっている人々は迷惑防止条例違反の可能性があるのかというとやり方に問題ない限り署名運動は自由であり強制力もありませんのでどう対応するかもNHK側の自由です。現実問題として番組をつくる側は収監状況がどうなるか余罪はなど今後の見通しが見えないのですからスケジュールを立てられず、これ以上収録しないのは当然ですし、途中からゴロっと違う人が同じ役というのに無理があるなら最初から別の人で収録撮り直しとなるのもやむを得ないでしょう。 その際に賠償金の発生について私的な制裁を犯罪者に加えるのはよくないという意見もでていますがそこは契約しているなら契約通りというのが筋になります。また契約の当事者がNHKと所属事務所のみなのか女優本人も署名した当事者なのかによっても事情はかわります。 ともかく当事者同士が契約しているのであれば民事事項に第三者が介入するのは余計なおせっかいです。
とはいえ公共放送の担い手として無用のリンチはよろしくないという声には耳を傾けるべきでしょう。
事件の深刻度はけた違いですがサリン事件にもおなじ構図がみてとれます。 松本サリン事件は明確に犯罪組織が実戦使用を想定してテストを行ったものと考えられていたにもかかわらず「誰かが農薬を間違えて混ぜて偶然サリンが発生したらしい」というデマがまことしやかに報道され、変な行動を繰り返すおかしな集団とはみられていても野放し状態におかれていました。風の少ない日に新宿など人が密集する地下辺りが標的とも報道されていたにもかかわらず(サリンは空気より重いものの風が強いと分散してしまうため)、そして、いよいよサリン大量撒布実行間近ということでサティアンへの突入態勢をとっていながら実行されず、実際に事件が発生し犠牲者がでてから突入となりました。 私もいつもの通勤経路だと新宿から丸ノ内線に乗って東京駅で降りていたのですが、それだと時間的にちょうどまともに霞が関駅で事件に遭遇していたところでした。ところが当日、新宿からなぜか都営新宿線にのり神保町で都営三田線にのりかえて大手町から歩くルートをとり難を逃れました。なぜわざわざ遠回りしたのか理屈では説明できませんがそうするしかない確たるものがありました。 乗車中、次々に無人のホームを高速のまま通過する異常事態に「あ、これはサリンやったな、、、」とピンときました。 当時まだ世間的には松本サリン事件の記憶も曖昧でなんとなく農薬まぜたの、、?雰囲気が漂い、奇妙な行動を繰り返す集団との関連は明確にイメージする人も少なかった時期でした。何せ阪神淡路大震災の直後で私も西宮市仁川で被災し目の前で36名の方が生き埋めでお亡くなりなりました。現地では仕事にはなりませんからボランティア活動をしながら何度も東京と西宮を往復し新宿のそれこそサティアンのような汚いアジトに寝泊まりしていた時でした。 それでも普通に新聞や雑誌を読んでいれば新宿がサリンに狙われていることはわかりました。松本サリン事件を曖昧にしておき地下鉄サリン事件の発生が迫っていても放置していたのに地下鉄サリン事件発生後はやりたい放題でした。
つまり犯罪を犯していても世間様に知れ渡る前は野放しで世間様がこいつら犯罪者だと思うようになると今度はよってたかってあることないことまで攻撃するという風潮があるということです。 サリン事件のあとに「ああいえば、じょうゆう」と言われていた人がTVで盛んに抗弁していましたが「カッターナイフをもっているという理由で銃刀法違反で逮捕するのはおかしいでしょう」というセリフもありました。 事実は知りませんがそうならやり過ぎです。事実はともかくTVでのやりとりを聞いていると犯罪者集団の幹部の発言の方がまともに聞こえてしまうのはそれだけまともでないことが起こっていたということです。 犯罪者集団という言い方もまずいのかもしれませんがメンバーの中には何も知らなかった、だまされていた、むしろ犠牲者といろいろといたかもしれませんし、こいつら悪い奴とレッテルをはって誰でも彼でもかかわった人をよってたかって攻撃するのはやり過ぎです。そもそも法で裁くことも不完全でした。主犯の公判は行われていないのですから。それで連座する幹部の死刑が執行されています。正式な裁判の手続きを完遂せずに死刑という形で人が殺されたのです。どう考えても主犯に情状酌量の余地も同情の余地もありませんが、かといってとても悪い奴というイメージがあるから裁判の手続きを省いて大丈夫というのは大問題です。ついでに明確な証拠もなく国松長官狙撃事件までドサクサにこいつらがやった、ということにされています。 他にもまだまだ未解決の問題がいくつもありますが事件は全部解決済ということにしてしまい、主犯は余計なことを証言しないまま殺されたのですが、世論の趨勢は文句を言うどころかなぜもっと早く死刑にしないのかと言う風潮でした。更にはポスティング広告が住居不法侵入に該当するとの判決もでました。 彼らがチラシを一般家庭の郵便受けに投函していたことが裁判になったものですがとばっちりを食ったのは資金力の乏しい中小企業や個人事業主です。自分たちの小さな商圏の中で特定地域の少数の人に低コストで広告をうつ手段としてポスティングは定番の一つでしたがオウム裁判の判例がでたためポスティングはクレームを受けると法的に抗弁できません。ポスティング広告専門事業者も全国いたるところにいましたが、どんどん廃れていきました。そのため多くの零細事業者が重要な営業ツールを失い大変な迷惑を被りました。 ポスティングは要りませんと書いてあったら入れない、それが本来妥当なラインでしょう。 夫婦二人でアフラックのがん保険をポスティング広告で売ることを始めた人がアドバンスクリエイトという会社をつくって程なく投資をしたところ数年で時価総額400億円を超える企業に成長しましたが、もう第二のアドバンスクリエイトはでてこない状況になりました。
こいつ悪い奴となるとなんでもかんでも悪い奴でそいつに何をやっても構わない、あ~~こいつあれやったやつと後ろ指を指すという風潮に悪乗りしてどさくさまぎれにサクッと多くの国民が迷惑するような法律までできてしまうわけです。
ちなみにサリン事件に関しては解明されていないことは多々あります。サティアンで実際にサリンを製造したのかの検証、いくら製造して何よりいくら残っているのか、どこかに隠していないのか、詳細を検証する間もなく早々にサティアンは破壊されました。交通事故でもしばらく現場は保全するものですが。攻撃ヘリとしても使用されるミル17ハインド兵員輸送ヘリをどうやって持っていたのか。自衛隊も米軍も使用しない機体ですから払い下げ品ではありません。なぜ正式な大学の開設の認可などが取れたのか。あれだけの活動を支えた資金はどこから提供されたのか。なお地下鉄サリン事件後TVには毎日延々と迷彩戦闘服を着た人々の映像が流されました。自衛隊員ではなく自衛隊から化学戦防護服を借りて作業をしているという説明でしたが実際に映像に映るのはほとんどが防護服ではない一般の野戦服でした。そして程なくPKO法案が可決され実際に自衛隊員が海外の戦場へ投入されることになりました。