このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。
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治験というシステムの問題点は、
「密室で行われる」
つまり関係当事者以外にはよくみえない、、、
「莫大な資金が必要であり、そして資金提供者と治験の好結果による受益者が同一である」
基本的には、こういうことです。
大規模な治験の場合は、ですが治験に参加する関係者は承認申請する事業者からみんなお金をもらっているということです。 そして、好結果がでるとみんなもっとお金をもらえるのです。
ところが、もっと大きな問題があります。
それは、治験は科学的根拠を問わない、ということです。
「効果証明」 と 「安全性の確認」 これが目的なのですが効果の意味を問われることはありません。
なお、抗がん剤の場合は、原理から考えて「危険」であることが自明なため健常者への投与による試験は免除されています。抗がん剤を健常者に投与すると、ほぼ確実に病気になってしまうからです。がんになるリスクも高くなります。
はじめから通常実施される試験すらやらなくていいほど危険ということなのですが、がん患者さんに投与した際の副作用は調べますので、「どの程度、危険か」は、チェックされます。
つまり、「安全性の確認」というのはこの場合、「どの程度、安全性が低いかということの確認」なわけです。
これを「安全性の確認」という、誤解を生むような表現をするのです。
治験といっても、いくつか種類があります。
製薬企業が申請者&スポンサーとなって製造販売承認を取得することを目的とする場合、結果は、「白」か「黒」しかありません。
適用範囲とか、適用条件といった制約条件がつきますが「承認される」か「承認されない」かどちからの結果になります。
そのため、複雑な人体の反応を、おそろしく単純なデータにしてしまいます。 複雑なデータでは、白なのか、黒なのかわからなくなるからです。
治験を実施することの承認取得と、治験の結果に基く製造販売承認取得という大きなイベントに人々の関心が集まるのは当然として、データの意味は問われなくなります。
降圧剤の事件では、降圧剤の有害事象が争点の一つになってはいますが、基本的に「血圧を下げる」から承認されたわけで、大前提に血圧がある数値以上だと「血圧が高い」と考えられ「病気」だとみなされています。
なぜ、血圧が高いのか誰も問わないのです。
様々な理由で血圧が上昇する圧力がかかっていたとしてもそれが何なのか、どれほど血圧を下げる対処療法が必要かということは考慮されません。ナトリウム過多になっているから血圧をあげてナトリウムを追い出そうとしているのに降圧剤で血圧を下げてしまうと腎臓には負荷がかかってしまいます。
あの大変な「治験」によって効果が証明されたそれはそれは素晴らしいものなのです、と持ち上げられるわけですが、で、何をどう証明したのかという内容はほとんど問われません。
治験で効果を証明する前に、まずやることがあります。
「病気をつくる」 ことです。
血圧が一定の数字より高いと「高血圧」という「病気」なのであると決めてしまうのです。 何か問題があって血圧があがっているはずなので、どういう問題があるのか調べてみましょう、という余計なことを考えさせず、とにかく血圧が高いんだから病気なんだとやってしまうのです。
そのうえで、血圧が下がるエビデンスを出せば、はい、承認となるわけです。
こうして、意味もない病気がつくられつづけてきました。
血糖値が高い これは、ほんものの病気です。
高血圧 ほんとに病気かどうかはわかりません。
少なくとも、病気の本質は血圧を上昇させる何か、です。
高脂・高コレステロール血症
コレステロールが高いことがなぜ問題なのか科学的な根拠はありません。
うつ病 やる気がでない、、、 そんなことは誰でもあります。
夜、なかなか眠れない、、、、 年をとったら、寝なくていいので、当たり前のことです。
さて、血圧測定器を買わされて、毎日、血圧を測って数字の上下に一喜一憂し降圧剤を飲み続ける、、、すると、通常はやる気がなくなっていきます。
高齢になれば、睡眠時間はそれほど必要ありません。ところが、夜、眠れないんだ、、、とまるで病気みたいに思ってしまう人が後をたちません。これは、当然のことであるにもかかわらず、誘眠剤を処方されます。こんなものを飲むと、もともと眠る必要がないのに無理やり眠らされ睡眠が浅くなる上、翌日の午前中は頭がぼーっとしたりします。やはり、やる気がでにくくなるのです。
結局、意味もなく、コレステロール合成阻害剤をのみつづけ、降圧剤をのみ、誘眠剤をのみ、やる気がでないと診療を受けると、うつ病の薬をのまされます。うつ病の薬というのは、やる気をなくさせる作用があります!? うつ病患者は自ら命を断とうとする傾向が強いという調査結果があり、そうした衝動を防止するためにやる気をなくさせる薬を処方しているということなので「理屈は合っている」?わけです。 こんなものを飲み続けると、ほんもののうつ病になってしまい薬をやめられなくなっていきます。まあ、やめられないことはないのです。ただ、やめればいいのです。するとまた、元気になっていきます。
こうして、日本人が次々と、病気と診断され、各々1兆円市場を形成する治験で効果証明された薬剤を投与され、今度は、ほんとうの病気になっていくこういうことが、まかり通ってきたのです。