このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
本ブログは、あまり標準的ではない特殊な治療の普及にあたり、「常識の壁」を破るために、特に分野は特定せずに書かれたものです。「常識とは、ある特定の組織・勢力の都合により強力に流布されて定着したからこそ、常識化した不真実であることが多い」という前提で書かれています。
TOP > 原発再開の是非
2011.6.28.
原発は再開するしかないでしょう、と書いたからか、
太陽光発電は、農業を壊滅させると
書いたからか、このブログの評価が
急降下しました。
原発については、新設は反対。
そもそも、つくってはいけないものだった、
理由は、放射性廃棄物質を「減らす」技術は
存在しないから。 子孫代々、マイナスの遺産を
残すことになります。
また、コジェネレーター(一般企業が導入している
自家発電装置)を総動員すれば、原発を動かさなくても
電力需要をまかなうことができるはずです。
需給バランスだけなら、原発運転再開の
必然性は見えてこないでしょう。
(化石燃料を買い増す必要があります)
そうはいっても、作ってしまったものを
単に止めてしまうと、維持費や廃炉費用などが
ひたすら嵩み続けます。これからやることは
いくらでもあります。膨大な組織を維持しながら
福島問題の処理を進め、全国の原発を維持し
廃棄物の処理、そして経験ある技術者を
抱えた組織を数十年維持し続けないと
今ある問題をある程度処理することも
ままなりません。
一方、運転すると放射性廃棄物が新たに発生する
問題はどう考えるか。
原発を再開することによる放射性廃棄物の増加分は
原発敷地内に積み上げるしかありません。
再処理すると、ボリュームが増えるのです。
濃硝酸などで、重金属を抽出し、濃縮することはできます。
半減期が異常に長い、ウラン235や、プルトニウム239を
濃縮し、ガラス化して固めてしまうのは、それなりに
意味のあることですが、代償として、大量の放射性廃液が
出てしまいます。 これ捨てるしかないんです。
余計なことせずに、原発から出た廃棄物は、原発の隣に
置いておく。 どうせ、原発を稼働してしまったら、
もうその土地は汚染されて、子孫代々まで使えないのです。
そういうことをやってしまったのです。
今から反省して、運転を止めても、元には戻らないのです。
新たな処理場や最終廃棄場へ汚染を分散するくらいなら
時間の問題で廃炉となる原発の敷地内に集中させておく方が
被害の拡大を防げます。
そして廃炉になったら、可能な限り
最適と考えられる方法で封印するしかありません。
どうやったって、いつかは漏れますが、
現代の技術ではどうしようもありません。
いつの機会か、実際に原発や工場の床、
ダムや高速道路のトンネルなど、もっとも
過酷な条件で使用されている特殊素材
「焼かないセラミックス」について
ご紹介しますが、多分、それが一番、
封印には向いているでしょう。
ドイツ、スイス、イタリアなどは、原発を完全に
放棄したではないか、、、、
そうでしょうか。
これら三国は、フランスの原子力発電所から
電力供給を受けています。
そもそも、フランスの発電力シェアの7割までが
原発というのは、買ってくれる国があるからです。
原発は、定期メンテや燃料棒交換、事故の修理点検などで
発電力ゼロになることがありますが、普段は、一定の
電力を供給するのが向いています。 電力需要の変化に
合わせて、激しく発電量を変化させるのは火力発電所の
役割です。 年中、夜でも使用する電力くらいを原発で
まかなう、おおむね、3割か多くて4割くらいまでを
原発、半分くらいは火力というポートフォリオが
一般的です。
ヨーロッパは国をまたいで原発と火力を軸とする
ポートフォリオを組んでいます。
あたかも自然エネルギーに積極的に取り組んでいるから
脱原発が実現できるんだ、とか
自然エネルギーが普及しているのは
コストの高い自然エネルギーを
電力会社が買い取るからである、
というトーンが目立ちますが、
実際には、脱原発の方針を掲げている
国でさえ、しっかり原発を使いこんでいます。
財政破綻状態の中で、東日本大震災復興を進め
なければいけない非常時にあって、何年もかけて
電力政策を転換していく議論とは別に、今、
どうやって発電コストを抑え、復興・財政立て直し・
経済立て直しを進めなければなりません。