藤井真則のブログ

このブログはリンパ球バンク株式会社の社長時代に、会社社長ブログとして会社HP上に掲載されていたものです。ちょうど還暦を迎えるタイミングで社長の責を後任に譲り一時は閉鎖しておりましたが、再開を望まれる方もいらっしゃるため、別途個人ブログとして再掲載するものです。ANK療法という特定のがん治療に関しては、同法の普及のために設立されたリンパ球バンク株式会社のHPをご覧ください。
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TOP > 慢性疾患によりがん罹患・死亡率が上昇

2018年02月22日

  

がん, 免疫

2018.2.22.

 

糖尿病をはじめ、いくつかの

慢性疾患やその兆候を示すマーカーが高いと

がん罹患率や死亡率が顕著に上昇するという

40万人、8.7年分のデータを解析した

結果が発表されていました。

 

この手の調査は膨大な作業量と予算が必要で

本当にご苦労さまというところですが

かといって因果関係がわかるわけではありません。

 

ただし現象としては慢性疾患にかかっている人は

がんになりやすいとかんがえていいことを

示唆はしています。

 

また運動不足の人より活発に運動する人の方が

がんの罹患率死亡率ともに有意に下がるとも

しています。

 

 

がん罹患率が高くなれば死亡率が上昇するのは

ある意味当たり前です。

 

この調査では慢性の肺疾患とがん罹患率の間に相関は

みられなかったとしていますが、別の調査では

慢性病である結核患者は

肺がんに罹患しやすいとする結論に

なっています。

当初、結核患者は肺がんになりにくいとされ、

ならばと結核菌の抽出物を

丸山ワクチンとして開発したのですが

栄養状態が悪いと結核によって早く亡くなる方が多く

つまり肺がんになる前に亡くなってしまう方が多い

ということであって、栄養状態がよくなり

結核による死亡者が減ると、今度は結核患者の方が

肺がんになりやすいことがわかったということです。

 

統計には常にこうしたバイアスというものがかかります。

 

 

さて糖尿病になれば、がんになりやすいのか

ある「病気の元」があると、それが糖尿病を

招いたり、がんを招いたりする、という

まだ見えない第三の因子がもし存在すると

統計上は糖尿病患者はがんになりやすく

見えますが、糖尿病とがんには因果関係は

ないことになります。

 

その場合、もし糖尿病の治療を進めて

糖尿病がよくなっていくと

「病気の元」の吹き出し口が失われ

新たな吹き出し口を求めて

更にがんになりやすくなるかもしれません。

 

統計処理で相関関係が見えてきても

バイアスがかかっていないのか

また因果関係の証明にはならないので

もしかしたら統計データから

不用意に解決策を見出したつもりになると

逆効果を呼ぶ可能性もあります。

 

医薬品の仕事を始めたのは84年でしたが

米国では糖尿病は当たり前の病気でした。

治療薬のインスリンの市場が日本は年間80億円

米国では1兆数千億円の規模でした。

I型とII型の比率が日米で真逆という事情もあり

インスリンを必要とする患者の比率が違っていた

のですが、まあ、ふつうに町を歩けば

スーパーの食品売り場に

Diabeticコーナー

つまり糖尿病患者向けの食品特設売り場が

でかでかとあり、国民の数分の1が

糖尿病なのか? というバランスで

大量に販売されていました。

 

で、先のデータを糖尿病にかかると

がんに罹患しやすい、糖尿病が原因となって

がんという病気に結果としてなる、と

読むと、当時の米国はがん患者だらけで

日本はそうでもないと読めるのですが

実態は違いました。

各々の慢性病の発生率が極端に異なる

地域を比較すれば、たぶん、異なる傾向を

見せるのでしょう。

 

 

西洋医学の物の考え方には

慢性の最後の吹き溜まりを

「がん」と呼ぶ

という考え方があります。

 

「問題」は母親の胎内にいる時から

すでに受け取っている、と。

実際、10人も子供を産んだ母親は

病気が治ったり、健康になっていく傾向が

ありますが、一般に母体は体内の毒素などを

卵や胎児に生物濃縮によって押しつけ

その卵や胎児がだめになっても

次の卵や胎児は改善された状態で

生まれるという「生物界の法則」が

あります。

 

免疫の働きの基本は「寛容」と「排除」です。

免疫が排除せず、寛容してしまった毒素のような

「問題」は体内に残ってしまい、慢性化

していきます。

やがて慢性病を発症します。

劇症肝炎になると肝炎ウイルスは消滅しますが

免疫が寛容し、劇症化しなかった場合

ウイルス片は肝臓細胞に残り、慢性化し

肝炎から肝硬変、そして肝がんへと

移行します。

 

やはり急性症状により

問題を噴出させて排除すると健康に

そうせずに

問題を抱えたままにすると

最後はがんになっていく

というのは現象としても

みられることです。

 

現代人は様々な排除困難な人工物質を体内に

とり込んでしまい、この世に生まれた時には

もうすでに母親から相当な「異物」を

おしつけられています。

ましてや少子化になると

問題の塊だらけの子供ばかりに

なっていきます。

 

子供の体内の毒物など

慢性病の元になるものを

どうやって排除するか

そこを突破しないと

がん罹患率を激減させるのは

根本的に無理なように

考えられます。

 

糖尿病はよろしくないわけですし

食事の工夫である程度は防げますが

では今度、糖尿病にならなかった場合

他の慢性病にかかりやすくなるのかもしれません。

 

というのは、ワクチンがそうなのですが

はしかのワクチンはよく効きますが

感染を防止しているのではありません。

弱毒ウイルスに感染することで

そして感染を持続することで

強毒ウイルスの感染を防げるのです。

正確に言えば感染予防ワクチンではなく

感染ワクチンなのです。

弱毒ウイルスが消滅すると

強毒ウイルスに感染するリスクが

戻ってしまいます。

結局、はしかにかかって

二度とはしかにならない状態に

ならない限り、何らかのはしかの

ウイルスには感染してしまう

ということです。

 

天然痘ワクチンの正体も天然痘ウイルスではなく

別の種類のワクチニアウイルスに感染することで

天然痘ウイルスの感染を防いでいるのです。

ウイルスの抗原を注射しておくと

抗体ができて感染を防ぐというのは

実は免疫学からいえばおとぎ話のような

錯覚なのです。

天然痘を予防するのに天然痘ウイルスも

天然痘ウイルス抗原も必要ありません。

ワクチニアという別のウイルスに

感染している間だけは

天然痘ウイルスは暴れないないのです。

もちろん一度、天然痘にかかって生き延びれば

ワクチニアウイルスがいても

いなくても

二度と天然痘にはかかりません。

 

やはり体内に何か問題がある限り

問題に関係する症状なり

あるいは症状を発するまではいかない

ウイルスへの感染なりが起こり

問題を抱えたままだと

がんに移行する

という法則は正しいように

見えます。

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