2008.12.22.


パストゥールは、「病原菌が感染するから感染症になる」と考えました。

そんなの当たり前ではないか、それにタイトルと内容が全然違うぞ!
と、お怒りにならず、どうか、最後までお読みください。

パストゥールの考え方は、メディチ家が「輸入」した医療の考え方から
すれば、最初は、派生型でしたが、ここまでくると、もう完全対立です。

(メディチの毒、もしくは、メディチが殺す
  → Medici + cin  = Medicine については、
                  「メディチの毒」をお読みください) 

人の体内に病気の源があるから、菌の増殖を招く
これが、伝統的な考え方です。


普通に考えてみると」、パストゥールの考え方には無理があります。

私達の体は、60兆個の細胞からできていると言われています。
そして、ほぼ同数、数十兆個のバクテリアと共生している、とも
言われています。 感染も何も、普段から、菌と一緒に暮らして
いるんです。 

え? それは善玉菌だろう!  

いえいえ、緑膿菌なんて、昔はゴロゴロいました。
栄養状態が悪い国では、今も、普通に体内にいる菌です。
ブドウ球菌は、「常在菌」です。 溶血性連鎖球菌も、
そこらへんにいくらでもいます。

普段から、体内や周囲に、いくらでも病原菌がいるのです。
ウィルスもいたるところに存在します。

病原菌が増えすぎて感染症になるか、ならないかは、基本的に、
人間側の状態で決まることです。 もちろん、程度問題であり、
エボラとか、大流行中の次々と人を殺したインフルエンザウィルス
などが相手では、多少、元気な位では、やられてしまうでしょう。

ここから先、説明すると超長文となるので、
今日は、結論だけ、並べましょう。
説明は、追々。


数千年の歴史をもつ中東の智恵は、
十字軍の遠征に伴い、ヨーロッパに導入され、
メディチ家や、ハプスブルク家が、これを巧みに利用し、
今日でも、ヨーロッパにすっかり根付いています。

一方、派生型の医療もまた独自の発展を見せ、
もう一つの西洋医学として、今日の
医療産業の礎となり、こちらはヨーロッパを飛び出し、
世界に伝播していきます。

以下、伝統的西洋医学の考え方。

人は、病気の源になる毒を体内にもつがために病気になる。
この毒を体外に押し出そうとする時、病状が現われる。
これが急性病の本質である。
膿は出し切らねばならない。
熱でも、吹き出物でも、感染でも、
全ては、毒を体外に押し出すプロセスとして発症する。
ここで下手に、熱などの症状を抑えてしまうと、
毒は体外に押し出されず、体が、毒を受け容れてしまう
状態となる。 これが、慢性病である。
慢性病は、一見、長期間に亘り、何の症状もでない場合が多い。
ところが、やがて発症した時には、死に至る。
永年に亘り、毒を持続し続けると、「がん」になる。
毒を体外に出すのを手助けするには、
毒そのものではなく、毒のもつ情報だけを、
特定のある物質に転写し、体に与える。
その際、通常の免疫系が認識する経路に
したがって投与しなければならない。
つまりそれは経口投与である。
毒をもって毒を制するのではなく、
毒の情報をもって、体に宿る生命力を刺激し、
自らの力で毒を体外に出させる。

ワクチンとがんの関係についての伝統的
西洋医学の考え方を、今ここで書くのは、
やめておきます。 

ただ、伝統的西洋医学派が主張してきたことは、
ワクチンをうっても、毒を体外に出せる免疫力が
強い人には効果があり、ワクチンの毒を体外へ
出せない免疫力が弱い人にとっては、新たな
毒を与えるだけで、効果がないどころか、むしろ
害になる、というポイントです。

個人、個人の免疫力が、毒を出せるかどうか、
このポイントを中心に物を考えているのです。


一方、パストゥール等は、
病気の原因を、
体の内側ではなく、
体の外に求めます。 
病原菌が外から入ってきたから
病気になった、と。

ワクチンを外から与えたら、
感染を予防できる、と。

体の中の状態、個人、個人の免疫力(特に、自然免疫)の差異を無視して、
ワクチンを投与する、という考え方は、個人、個人の、体の状態の差異を
無視して、標準的な治療を施す、という今日の、日本の医学の
有り方にまで、つながっていきます。  

最近やっとテーラーメード医療と言われ
始めましたが、まだまだ実態は、
標準治療偏重です。

特に問題は、症状として表面に現われる現象を、病気の本質と
捉えてしまうことです。 体が病んでいても、症状が出ていなければ、
病気とは考えません。  がんと診断されるまで、恐らく、10年、20年
かけて、がんは進行していたはずです。 がんと診断されるより、
とっくに前の段階で、がんになる原因が動いているのです。
ところが、症状が出てくるまで、あるいは、たまたま検診で見つかるまでは、
「健常人」と看做してしまいます。  

そして、「症状を抑えるのが治療」なのです。

熱が出れば、熱が「病気」なのだから、熱を下げればいい。

何故、熱が出たかは二の次なのです。

いやいや菌が熱の原因だ、抗生物質だ!
何故、菌が増えたかは、やはり二の次なのです。
菌はいつでも、どこにでもいます。
何故、その時、菌が増殖したのか、
どこかに、その原因があるはずです。

伝統的西洋医学では、熱は、毒を出すプロセスなので、出し切らせる
必要がある、と考えます。 実際、風邪を引いて、解熱剤を呑むと、
確かに熱は下がっても、予後、長引きます。 パッと、熱を出して
しまって、一日か二日、寝ていた方が、後は楽です。
(もちろん、余りに激しい高熱が続くとか、
 急性症状で死んでしまっては元も子もありません。
 何事も、現実的なバランス感覚が大事です。)

がんという症状が問題、病気と捉えてしまうと、がんを殺そうとします。
がんを増殖させた原因は、棚上げです。 とにかく、がんを殺そうと
します。 がん患者の免疫力は無視して、です。 かくして、患者の
免疫力は、更に低下し、更に、がんの増殖を許すことになります。

ANK療法も、「がん」を問題と捉え、がんを殺そうとするものです。
同時に、がんの増殖を許してしまった免疫系を建て直す、という、
がんという病気の元を正す作用もあります。 
ただ、免疫が下がった、その原因までもを取り除けるのかどうか、
そこは、結論を出すのは早計と考えています。