2008年11月1日。
今日から、このブログをスタートさせていただきます。

がん免疫細胞療法のシステムを医療機関に提供する会社の
経営をやっております。

本音は、がんを治療することよりも、人が健康に生き、
病気にならない社会を創ること、です。 実際、NPO高麗(こうま)
という法人にボランティアで参加し、新しい国造りを進める活動に
世界中を飛び回っております。

子供のころは病弱で、白血病の疑いで首の手術の直前まで
悪化したこともありましたが、今は、風邪一つひきません。
疫病の巣となっているアフリカの難民キャンプで寝泊りしても、全く、平気です。
自分は健康に生きる生き方を身につけさせていただいたので、
今度は何か世界に貢献しようと、ボランティア活動を始めたのです。

一方、男性に限れば、2人に1人はがんに罹る、と言われるほど
異常な状況です。 人類の長い歴史を通じ、かつてない事態でしょう。
今、現実にがんに罹ってしまった患者さんをどうするのか、
このことも、何とかしなければ、という気持ちで、今の仕事に
とり組みました。

永年、医薬品の開発やライセンスの仕事をさせていただき、
数々の治療法や技術をみてきました。 
がんについも、遺伝子治療、がんワクチン、
化学療法剤、、、、 様々な古典的な治療法や、
新しいテクノロジーが投入されてきました。
ところが、がん、ウィルス感染症、リューマチ、現代医学は、
免疫に深く関係する疾病は苦手で、失敗の山を築いてきました。 

どうしてなのでしょうか。 

科学が万能とは申しませんが、科学的に分かっている範囲に限っても、
医学は、「免疫」というものを、余りにも曲解したり、狭い枠でしか
捉えていないからです。(ちなみに、私の専攻は医学ではなく、科学です)
医学部で、お医者さんの卵となる学生さんに免疫学を教えるようになったのは、ごく最近のことです。お医者さんに免疫の話をしても、僕は知らない、という
方が随分と多いのです。

このブログでは、免疫やがん、に関し、一般常識とはかなり異なるような
ことも敢えて書かせていただくつもりです。 また、一見、直接、がんとは
関係ないように見える歴史、経済、その他の話も挟ませていただきます。
歴史を理解しないと、なぜ、今の医療がこうなっているのか、背景や
根底にある原理を理解することはできません。 また、お金のことを抜きに、
医療は語れません。 しっかりとした治療を選択するにも、お金の流れを
理解することはとても重要です。 まあ、ブログですから、多少、テーマとして
逸脱しているようでも、基本的な哲学=物の考え方、をお伝えする意味でも
自由に書かせていただきます。


最初に、免疫のイメージについて、こんな話は如何でしょうか。


免疫というと、「外部から侵入した異物を攻撃する」、とか、「抗原を認識し
抗体をつくり、その抗体が抗原を攻撃する」、、、 こんなイメージをお持ちの
方が多いように感じております。 はっきり申し上げて、この手のイメージは
100%ではないにしろ、かなり間違っております。  
こういったイメージが正しいとすると、
では、どうして、私たちの体の中に、
数多くのバクテリアやウィルスがいるのでしょうか? 
中には、病原性を持つものも沢山いるのです。

さて、ナチュラルキラー細胞、略称NK細胞という免疫の重要な担い手も、
何とも、恐ろしい名前がつけられています。 生まれながらの殺し屋、
というような意味です。 実際、強力にがん細胞を殺すのですが、
全く、異なる一面ももっています。 

女性の体にとって、男性の精子は、免疫学風にいうと「異物」という
ことになります。 男性を非自己、異物と捉えると、受精卵は、
さしずめ、ウィルス感染細胞のようなものということになります。 
では、何故、免疫系は、この外部からの「侵入者」を排除
しないのでしょうか。 
排除していては、赤ちゃんができない訳ですが、他人の
細胞なんですから、「異物」のはずですよね。 

実は。 

NK細胞が、受精卵を優しく包み、そっと無事に
子宮粘膜に着床させるのです。 
NK細胞がいなければ、着床は成立しません。 
生命誕生と育成にとって、決定的に重要な場面で、
NK細胞は「異物」を認め、受け容れ、
そして保護する働きをするのです。 


免疫とは、自己と非自己を認識する、そこまではいいのですが、
必ずしも、非自己を排除するのではなく、受け容入れ、
保護するという働きもまた強いのです。


藤井真則