2008.12.23.
 
 
クリスマスですので、イエスにまつわる、お話を。
 
 
我が家には、ヨルダン川で汲んできた水があります。
この水に霊験があると思ってるわけではありません。
昨年、ヨルダン川の東岸、ヨルダン領を訪れました。
数メートル先は「ヨルダン川西岸」、
そこはヨルダンにとってはヨルダン領ですが、イスラエル軍の
陣地があります。 その直前で、そんなことには関係なく
泳ぐメダカの赤ちゃんをよけながら、水を汲むとき、
人類史を左右した歴史物語の情景が、
一瞬にして脳裏をよぎります。
 
エッセネ派キリスト教徒であり、有能なゲリラ戦士でもある
ナザレのイエスは、軍団長であるパブテスマのヨハネから
洗礼を受けました。 その洗礼の場所、と、説明されました。
 
私も、子供のころは、イエス・キリストがキリスト教をつくった、
と、漠然と思っていましたが、イエスは、キリスト教徒です。
 
ちなみに、サンタクロースの話は、子供心に聞いた瞬間から、
「そんなん嘘やろ」 と思いました。
砂漠にトナカイのソリなんか、おらんて。
樅の木も、生えとらんやろう、、、
あんな分厚い服きて砂漠を走り回ったら、
即、熱射病でアウトやろ。
靴下にプレゼント、臭う話やなあ、、、
誰も靴下なんか履いてへんけど、砂漠では
みな裸足やで、、、 
 
という具合の、素直な子供でした。
訳の分からん話は、嫌いだったのです。
プレゼントは、喜んでもらいましたよ、それは別の話。
 
 
さて、日本の神社でも、ほんとうの聖なる空間は、ひっそり
目立たないところにあり、一般観光客を引寄せる
派手な建物の、少しはずれにあります。
 
イエスが洗礼を受けた場所というのも、観光客用スポットとして
つくられたもので、多分、イスラエル軍も気をつかっているのでしょう、
どうみても実戦では役に立ちそうもない陣地ディスプレーを
掘っ立てて、ムードつくりに協力しているのでしょう。
現地へ行ってみてすぐに分かりましたが、少し離れたところに
ほんとうの聖地があります。 もっともこちらも、ベンツの大型バスに乗り、
観光ツアーの一員だったので、あっちが本物だろう、あっちへ
連れていけ! と、聖地に押しかけることは礼を失すると考え、
遠慮し、黙ってました。 本物のイエスが洗礼を受けた、
と言われている場所は、どんなに旱魃になっても、
決して乾くことはないそうです。
実際に行かれた方が撮られた映像を見せていただきましたが、
確かに、そこだけポツンと、少し湿っているようです。
 
ところで、ヨルダンハシェミテ王国は治安のいい国です。
パレスチナ難民を大量に受け入れ、
人口の3分の1が難民、人口比率でいうと、日本に、6000とか
7000万人の難民が突然、押し寄せた、それ位の
異常事態にあり、貧しい人々であふれているのですが、
それでなお、治安はいいのです。
欧米資本や日本の大手商社にとっても、重要な
投資対象国であり、インフラはよく整備され、ヨーロッパの
観光客も沢山、訪れます。 ホテルはヨーロッパより気品があり、
しかも、くつろげます。 靴を脱いで横たわれるスペースもあります。
料理も美味しいですねえ。 砂漠なのに、食料自給率40%以上、
豊かな自然に恵まれた日本より高い。 砂漠で生えてきた野菜は
美味しいのなんの、命を分けていただいているという感じがします。
日本で野菜を食べると、カスみたいで、がっかりします。
また、アラビアのロレンスやインディアナジョーンズのロケ地は、
映画以上のスケールがあります。 
アリババも籠もった巨大地下神殿ペトラは、世界最大の神殿であり、
1ヶ月滞在しても、全部廻ることはできない巨大なものです。 
この国の王室は、スウェーデン王室と姻戚関係があり、
そのご縁の関係で訪問することになったのですが、この国、
通常は、親米的な言動が目につき、アラブ急進派とは一線を
画しています。  では、西側寄りか、というと、
いざ戦争となれば、アラブ陣営の中で、最も、
イスラエル軍を押し返した戦歴を誇ります。
 

エジプトから、数百万のヘブライの民を導き、脱出し、
数十年、荒れ野を彷徨ったモーゼ。 
この頂きから、約束の地、「乳と蜜が流れる永遠の約束の地」
カナンを一目見た、とされるネボ山に登りました。
 
モーゼ自身は、ヨルダン川を渡ることなく、約束の地を目前に
生涯を閉じます。 周囲は、ひどい荒れ野です。
横に居た人が、「これは文句、言う!」と呻っていました。
ヘブライの民は、エジプトからカナンの地へ向かう途中、
文句ばかり言ってたそうです。 エジプトでの生活は、
決して幸せなものではなかったはずです。
生まれたばかりの乳飲み子を全員、エジプト兵士に
連れ去られ、ナイル川に投げ込み、ワニの餌にされた
こともありました。 モーゼ自身、辛うじてナイル川に
浮かべられ、ワニに襲われるところを大蛇に救われ、
エチオピア人の乳母に拾われたという逸話があります。
そこを数々の奇跡と共に、脱出したはずが、感謝どころか、
文句ばっかり。 こんな奴ら、皆殺しにしてくれるわ!
と怒り狂う神を、モーゼが宥め、自分で助けておきながら、
自分で殺したら、エジプトの神に負けたことになる、
と、神を相手に、説得 & 脅しをかけます。 
そんなモーゼの苦悩は知らん顔で、
約束は破るは、
文句は言うは、物は盗むは、もう救いのない
惨状だったようです。
 
目の前には、死海のブルーの輝きが目に飛びこんできます。
死海といいますが、見た目には、生命の海に見えます。
その向こう、ガリラヤ湖との間にヨルダン川が横たわり、
周辺は、鮮やかなグリーンベルトが広がります。
長い苦難のあと、こんなところでどうやって生きていたのか、
という荒れ野を彷徨った人々。 お賽銭を何円か投げて、
いいことがあればいい、と半端なことをやってる民族とは、
「筋金」の入り方が違う、凄まじい執念を感じます。
その生への執着は何千年たっても、子々孫々、
伝わっていることでしょう。
そして、目の前に広がる、豊かな約束の地。
そら、欲しいだろう、何してでも手にしたいだろう、と、
イスラエル建国の原点を見せられた気になります。
もっとも、イスラエルを建国した人たちは、
ヘブライ人とは関係ない人たちですが。
このネボ山、山頂に立つ、モーゼのモニュメント。
世界の主要医療関係組織がこぞって使う
医療業界関係者、特に、欧米と仕事をした人なら、
何度も目にしたはずのエンブレムの原型です。
モーゼの杖と、杖に絡みつき、毒牙を剥き出す毒蛇。

例えば、世界保健機構WHOのロゴがそうですね。
→ http://www.who.int/en/
 
医療産業の長い歴史を紐解かなければ、何故、
モーゼのモニュメントが、今も使われているのか
見えてこないのですが、この杖と毒蛇は、医療を表します。
 
Medicine メディチの毒も、最初は、砂漠に住む毒蛇の毒でした。
リア王の耳に注がれ、政敵を殺したのも、薄めて病気の治療に
使われたのも、毒の情報だけを別物質に転写して、体に刺激を与え
ることで、同じ性質の毒を体内から出させる療法も、
全て、元は同じ蛇毒でした。 
今日でも、
この伝統的蛇毒は、医薬品として使用されており、
スイスには、医薬品製造用に毒蛇を大量飼育している
施設もあります。
 
 
明日はイエスが生涯の宿敵として戦った、ダークサイドの使い手、
ジェダイの騎士団について。 May the Force be with you !