2017.7.23.



今年も国境なき記者団が
世界各国の報道の自由度の
順位を発表しましたが
日本は、昨年と同順位の
72位でした。

そんなに上位かな、、、??
と言う気もしますが
概ね、先進各国の中では
相当、下の方なので、
ものすごく違和感のある
数字ではありません。


商社におりましたので
日ごろから、なんで、日本の報道は
こうまで偏向しているのか、と
驚きの連続でした。

今は、インターネットなどで
情報をとれるはずですが
情報=information を拾い集めても
解析能力や、物を見る視点、考える基準となる哲学が
しっかりしてないと、かえって、偏向にひっかかって
しまいます。

諜報=intelligence について
このブログの初期のころの連載で
日露戦争を戦った日本人の合理的精神というものが
世界を驚かせる諜報活動や、戦略・戦術を編み出していった
史実について、書かせていただきましたが
その後、ドイツの戦争指導者の師匠でもあり
パトロン紹介者でもあり、
日本史上、最大のスパイ事件で有名な
ゾルゲの師匠でもある
「精神教育」のプロが、自ら日本人の
思考回路の修正に赴いてきました。
戦後は、GHQの政策などにより、
徹底して、日本人は、諜報活動に
弱くなっていくことになります。

せっかく、インターネットで、世界の人々と比べても
少なくとも不利ではない条件で、「情報」に
触れることはできるのですが、相変わらず
日本は、情報鎖国のような状態にあります。
どんなに情報が転がっていても
収集、解析できなければ、意味はありません。


さて、私がいた会社は、当時
本体だけで、5000人の社員が
海外で働いていました。
このほかに、関連会社が2000社ほど
ありました。
一方、マスメディアにも、駐在員とか
特派員はいらっしゃるのですが
何せ、少ない。。。。
絶対的に、情報収集能力が限られているのです。

戦場まで踏み込んで命がけの取材、というのも
ありますが、そこまで本気で取り組まれるのは
大抵、フリーの方です。

そして、安定的に海外ニュースを送ってくれる
特定通信社の配信を、記事にするのですから
概ね、どこもニュースソースは同じ、物の見方も
あまり大差ない、また取り上げるテーマも
偏っています。


国境なき記者団に対し、
日ごろ、熱心に偏向報道に取り組んでおられる
メディアの記者さん達が、次々に、抗議の声をあげられ
いや、日本は報道の自由は保証されている、などなど
くってかかったようで、それを冷たくみている
人々もいらっしゃったという「報道」がありましたが
日本の報道の自由度の低さの理由の一つとして
記者クラブのシステムが、一部大手メディアの
特権となり、他者にとって取材制限となっている
といった指摘もあったそうです。

少なくとも、加計学園問題では、大手メディアの
報道姿勢が、はっきりと分かれ、あくまで偏向一本槍派と
それはないだろ派とで、論調が全く異なる事態に
なっています。 みんな一緒より、いい傾向だと
考えております。



上場企業の場合、プレスリリースを行うわけですが
これを記事にしてもらえると、無料で宣伝効果を
発揮します。

がん細胞を殺すのは、NK細胞であり
T細胞のごく一部が、特定のがん細胞だけを殺し
樹状細胞は、あまり、がん細胞には反応しません。

これが科学的事実です。

ところが、T細胞、樹状細胞をメインにする上場企業が
プレスリリースを行い、概ね、年間、60〜70件の
パブリシティー、つまり広告ではない、記事として
ニュースが流れるのに対し、NK細胞をメインにする
企業は、上場してませんので、パブリシティーは
年に1〜2件です。

こうして、がん細胞を殺すNK細胞よりも
がん細胞をほとんど殺さないT細胞や樹状細胞の方が
がん治療に関する報道としては、メジャーに
なっているわけです。

NK細胞をメインとする企業の経営者がアホなんでしょうが、
ともかく、こういう実態となっています。


つまり、日本のメディアは、特定組織の情報を
ひたすら流すようにできているのです。

それだけでも、相当、情報はゆがみます。

プレスリリースというのは、取り上げるか否かは
メディア判断ですが、リークというやり方もあります。
この場合、特定メディア一社に情報を流すので
もちろん、とりあげそうなネタしか流しませんが
まず、記事になります。
リークは、上場企業ならどこでもできる
というわけではありません。


がん治療に関しては、特定組織どころか
特定個人のかなり偏った考え? 考えているのか、、、??
まあ、主張というものが、執拗に繰り返し報道されてきました。

やり方は、古典的な極論の対峙です。

「標準治療は悪である」 という主張と
「標準治療は正しい、他はだめ」という主張

まったく、議論はかみあわず、そもそも、どちらも
ほとんど根拠がないので、話し合いにはならず
怒鳴り合いにしかならないのですが、
こうした極論を並べれられて、どっちが正しいのかと
思ってしまった人は、この策に嵌ったのです。

どっちも正しくないのです。

そもそも、「標準治療」というのは
日本の標準治療です。
分子標的薬が主流の欧米の標準治療とは
随分と違うものです。

どちらも、患者さんの命を何とかして助け
元気で生きてもらおうという真心は、かけらも
ありません。

極論を対峙させているようで、
実は、同じ次元の中にいるのです。

免疫療法こそ本命
免疫療法はだめ

こういう対立の構図がつくられた時期も
ありました。

両者とも、免疫のことはあまり詳しくないようで
何のことはない、免疫といっても、T細胞や樹状細胞の
ことを言ってるのであり、どちらも、
間違っているわけです。


免疫チェックポイント阻害薬がメディアに
大々的に登場したころも、重篤な副作用が
高率で発生することを、全く、報道してませんでした。
流石に、主要学会から抗議文が提出されましたが
冷静に、この薬の特性をよく考え、どう使うのか
あるいは、使わないのか、という議論を誘導するのではなく
ただ、もう、「夢の新薬」と馬鹿騒ぎしてきたわけです。


日本では、報道の自由は制限されていますが、
「報道機関の自由」は高いです。
副作用に触れないで、しかも基本的には延命で
腫瘍縮小は稀な薬を、あたかも、
これで、がんが治る、という錯覚を与える
記事をバンバン書いてきたわけです。
医薬品メーカーがこれを広告としてやると
違法ですが、報道機関は、勝手放題なのです。




がん治療に限定すれば
日本の報道の自由度は
世界でも、200位以下かもしれません。